携帯未対応サイトを携帯対応にするために-情報格差の解消のために-
ITを活用して何ができるのか?
東北地方太平洋沖地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
今回は地震関連情報を発信するために「携帯未対応サイトを携帯対応にするため」実際に行なってみて感じたことを記事に書きたいと思います。
地震が起きたあと電話や携帯は通信が困難になりましたが、TwitterやFacebookは普通に通信が継続できました。
このようなときに私にできることは地震の被害を受けた地域のみなさまへ必要な情報、正しい情報を発信することではないかと思い、Twitterにて情報発信をしていました。他の皆様も同じように考えられていたのか、中にはガセネタも流れましたが多くの情報がツイートされていきました。
各地域ごとにTwitterやGoogleなどの災害情報、iPhoneアプリのお役立ち情報をわかりやすいようにまとめたら役立つかもしれないと思い、クニッター(http://kunitter.com)という地域Twitterポータルサイトを参考に私も「仙台Twitter」ポータルサイトを仮として作りました。
「地域ごとに」と考えたのはこれから復興していくことを考えると、個人が発信していく場合は全国の地震関連情報が網羅されているよりは、各地域のつながりを大切にし、地域ごとに必要な情報伝達・情報発信ができるのがよいのではないかと私が考えたからです。
「場所によって必要な支援も違うだろう」と考えたからでもあります。私はWebデザイナーではないので情報を伝えること・見やすいことを自分なりに心がけて作成しました。
仙台Twitter:http://sentter.jimdo.com
Jimdoとは?
使用したのはKDDIのJimdoというサービスです。もともとはドイツの技術者が開発したCMSで、日本ではKDDIさまが無料版と有料版で提供しているWebサイト作成サービスです。
Jimdo:http://jp.jimdo.com/
私がこのサービスを利用しようと思ったのは,
- 無料版でもjimdo.comがついたドメインを利用できること、
- Web上で10分程度で簡単にサイトが構築できること(即時に作成可能),
- 提供されているテンプレートが豊富なこと
などです。
サイト自体は15分程度で作成でき、情報を追加しても1時間程度でまずは仮完成しました。各地域のTwitterポータルサイトのように、初日はツイートがまとまって表示されるウィジェットも入れてみました。
私のiPhoneやGoogle携帯変換のサービスで表示確認して問題なかったので、Twitterで作成したお知らせを流したのですが大きな落とし穴がありました。「普通の携帯からは情報が表示されない」とコメントをいただいたのです。
携帯でもウェブサイトが表示できるように改善
Jimdo日本版のサイトには「Jimdoは携帯対応に取り組んでいる最中」(注)と記載されていたので、携帯の人向けにテキストを多くし、Twitter検索結果などもテキストリンクにしていました.。しかし、まだ携帯からは情報が見られないとのことでしたので、パソコンユーザ向けのウィジェットのjavascriptがまずいのかと思い、まず以下の対応をしました。
- 携帯用とパソコン用のページに分ける、
- サイトに画像は一切なしでテキストリンクのみ
学生時代の友人の携帯から確認してもらったところ「トップページ以外は携帯からページを見ることができない」との返信。私のiPhoneでは問題なかったのと、Google携帯変換、およびFC2携帯変換でも問題がなかったので驚きました。
注:携帯変換サイトで確認したのは私がガラパゴス携帯を持っていないからです。
そこで、被災した人はふつうの携帯(ガラパゴス携帯)を利用されていると推察されることから電池を多く消費するであろう動画・パソコン向けのグーグルマップはないほうが良いと考え、
- トップページに全て情報を集め、
- ウィジェットは全て削除し
- 文字・もしくはテキストリンクのみにしたところ
普通の携帯からも閲覧可能になったと友人から連絡が来ました。
現時点では携帯でも情報が表示されるし、ふつうの携帯の方はページを遷移するよりは「1ページだけのサイトのほうが使いやすい」とコメントをいただいたので一応、携帯対応していないサイトを携帯対応にできたのかなと判断しました。しかし、とてもひっかかることがありました。
「なぜJimdoで作成したサイトは、トップページ以外は携帯では利用できません」とエラーが出て表示できなかったのかです。
私が考えた可能性としてはJimdoの仕様だと思いますが、サイドメニューのナビゲーションに「プロフィール」と記入した場合、URLはhttp://sentter.jimdo.com/プロフィール.htmlとなります。
サブメニューやグローバルナビゲーションに日本語で記入してしまうとファイル名が日本語になるため、携帯のURLが長くなりすぎたり、日本語ドメインが非対応だったりということで携帯の方はJimdoサイトのトップページ以外をみようとするとエラーがでて見ることができないのかもしれません。
これから別サイトをjimdoで作成して実験・検証をしますが、メニューを全て英語にすれば携帯電話の方もトップページ以外を見ることができるのかもしれません。ただし、UIとして日本人向けのサイト全て英語メニューでは使いにくいように思えます。
Googleが作成した「東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)」情報まとめ
私は昨日、見つけましたがGoogleが作成した「東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)」情報まとめサイトや私が行ったように、携帯対応する際には1ページのみのサイトが良いようです。
▼Google Japan「東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)」情報まとめサイト
http://www.google.co.jp/intl/ja/crisisresponse/japanquake2011.html
Googleのサイトは情報量も多く、携帯からも見やすいのではないかと思われます。今後、即時に携帯対応のサイトを作る際は、Googleのような作りにするとよいのかもしれません。もちろん時間があるときはパソコン向けと携帯向けでサイトを分けたり、プラグインの携帯変換などを利用するのもありだと思います。
携帯変換サービス
今回はJimdoで作成したため日本語ドメインの問題が出たように推測していますが、全て英語のURLの場合は携帯変換サービスでパソコン向けサイトを携帯向けサイトに変換することもか可能ではないかと考えています。
Google携帯変換:http://www.google.co.jp/gwt/n
FC2携帯変換:http://c.fc2.com/
その他、今回は時間がなかったため未使用でしたが、
PCサイト->携帯変換スクリプト(http://www.rcdtokyo.com/pc2m/note/)が有名なサービスなようなので、時間があればこちらを使うのもよいのかもしれません。
Jimdoはインターネット上で無料にホームページビルダーが使えるようなサービスなので携帯対応が作業中だったのはもったいないなという気持ちになりました。私個人は一般の方にも使いや牛CMSだと感じておりますので今後の携帯対応の完了が待ち遠しいです。
簡易的な地域Twitterを作る際、上記の点をおさえれば携帯の人もJimdoで作成したサイトを閲覧できます。ですので、クニッターさまが始めた地域Twitterポータルサイトの取り組みが日本にもっと広がれば良いなと願っています。
注:Jimdoの携帯対応について
http://www.jimdojapan.com/2009/12/11/%E6%90%BA%E5%B8%AF%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%A8%E3%81%AF/
関連記事
- 携帯未対応サイトを携帯対応にするために-情報格差の解消のために- ←本作
- 大震災! その時、石巻の通信インフラはどうなっていたのか
- デジタルとアナログの融合が被災地の絆をつなぐ-緊急時に情報伝達をどう行うか-
- 幕末、安政大地震から奇跡の復興を果たした紀州 広村の商人・濱口梧陵とはいかなる人物か
- 東日本大震災からの学び 味スタ避難所でのIT活用事例 ー避難所運営に必要なスキルとはー
参考:東日本大震災への応援チャレンジ
「東日本大震災についての記事を書く」チャレンジで被災者支援をしているNPO法人(複数)の活動を応援しています。今後も被災地の支援につながるように、東日本大震災に関係する記事を書き続けたいと思います。
編集履歴:2013.10.05 17:01 見出しを追加しました。