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デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

Webセミナー講師を繰り返し担当して

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デジタルセールスの活動を支えるツールとして、Webセミナーというのがあります。詳細は以前ご紹介した私の記事をご参照いただきたいのですが、要は会場にて製品やサービスをご紹介するセミナーの代わりに、Webブラウザーからアクセスして説明を聞けるようにするタイプのセミナーです。PCさえあれば場所を問わず参加できますので、会場までの移動時間も交通費も不要です。多忙な方や地方在住の方でも気軽に参加できるのがメリットです。

デジタルセールスは、極力訪問しない形での営業活動を実施しようというスタイルですので、このWebセミナーを積極的に活用しています。いま、私が担当しているソリューションは、クラウド型分析サービスのWatson Analyticsです。こちらは、分析についての専門スキルを持たないビジネスユーザーが、IT部門や統計専門家の手を借りずに様々なデータ分析の知見を手に入れられるというものです。有償版でも1ユーザー1ヶ月11,500円という安価な料金体系であること、全社的な検討ではなく部門単位での購入が多いことから、従来のように担当営業から対面で説明を受けて検討を開始し、Q&Aフェーズや要件に合致するかを詳細に検討して最終的に導入を決定する、というスタイルではないことが多いのが特徴です。

マーケットプレイスにアクセスしてクレジットカードで決済することもできるので、購入に至るまでのプロセスもデジタルなんですね。購入に至るまでのプロセスの一つが製品についての情報を入手することですが、それに対応するのがWebセミナーです。Watson Analyticsについては、私自身が講師を担当しています。

Watson AnalyticsはそのエンジンにWatsonのテクノロジーを用いていることもあり、大変な好評をいただいています。会場で開催されるセミナーも満員御礼が続いていて、それを補う観点からも、Webセミナーを多く開催することとなりました。これまでの通常の製品では四半期に一度くらいの頻度でした。ところが、2月にWatson AnalyticsでWebセミナーを実施したところ、100名を大きく超えるお申し込みをいただきました。そこで、3月にも実施するとともに、4月は毎週開催とすることとしたのです。ちなみに、クラウド型のデータサービスについてのWebセミナーも4月には3回開催することとしたので、4月は計7回開催というハイペースぶりです。

Watson Analyticsの方は基本的には毎回同じ内容をご紹介するので、プレゼンチャートを映し、録音した音声を流す方法をとることもできるのですが、実際にはその方法はとっていません。それにはいくつかの理由があります。

双方向コミュニケーションを大切にしたいから、というのが一番の理由です。そのため、説明中でも常時チャットで質問をすることができるようにしています。 また、SaaSは割と高い頻度で機能の更新があるということもあります。セミナー中ではデモもご覧いただいているのですが、これは実際にその場でネットワークにアクセスして操作しているのです。機能の更新が頻繁にあるので、録画ではリアリティを見せられなくなってしまうのです。リアルデモはネットワークトラフィックによってはレスポンスが悪くなったりするので、その点でのリスクはあるのですが、なるべくリアリティを持ってご紹介したいと考えています。

回数を重ねることで、内容がブラッシュアップされるという効果もあります。スムーズに進めるためにある程度は話す文言を決めているのですが、何度か繰り返すうちに、この言い回しは変えた方がいいかな、というのが出てきたり、いただいた質問やアンケートからお客様の関心ポイントがわかってくるので、それに対応して内容を変更したりということもできます。

回数が増えると他の業務との兼ね合いという観点では結構厳しいこともあったりするのですが、デジタルセールスならではの活動ですので、なるべく多くやっていこうと思っています。

IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)

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