夏休みの自由研究は仕事の取り組みに応用できる
そろそろ夏休みも終わりですね。最近では8月中に2学期が始まる学校も多いようですので、ずっと子どもが家にいる状態から解放されてほっと一息ついたところ、という方もいるかもしれません。
私の長女は小学校の高学年なのですが、夏休みといえば恒例の宿題に割と直近まで取り組んでいました。算数や国語のドリルは分量も多くはないので割と早めに終わっていたものの、そのほかに自由研究があり、これがなかなかの難関でした。
テーマを決めるのは意外とあっさりだったので、この調子ならスムーズに終わるかなと思っていたのですが、そこから先が進みません。宿題はあくまで子どもがやるものですので、手出しは禁物なのですが、ちょっとした助言をしつつ見守りました。
自由研究。
これはテーマが完全にフリーなので、まずは何をテーマにするかが重要です。低学年では、場当たり的に興味のあることを選択して、それについて調べてみた(あるいはやってみた)でもいいと思いますが、さすがに高学年ではもう少し考えなければ。と私ではなく長女が思慮していました。つまり、そのテーマで本当に調べられるのか、流れを組んで書けるのか、ということですね。
そしてテーマを決めたら、全体の流れを考える。これも、資料が入手できるのか、当たり前過ぎて興味をひかないということはないか、ということで構成を組んでいきます。
最後に個別の項目の肉付けです。どこまで深掘りして書くのか、調べるのは自ら実地で聞く、確認するのか、資料やネットで調べるのか。どんな絵や写真をつけると効果的に見せることができるのか、ということも大切でしょうか。
こうしてある程度の試行錯誤をしながら、なんとか自由研究を仕上げることができたのですが、この過程で思ったのは、自由研究というのは、テーマを決める、構成を組む、それぞれに肉付けをする、ということの訓練になっているのではないか、ということです。仕事をする上でもこういったことはとても重要ですよね。定型的なルーチン作業でなければ、程度の大小こそあれ、仕事を進めていく上ではある程度裁量がきくと思います。特段クリエイティブな職種ではなくても、意識するしないに関わらず、効率的な進め方、生産性を高めるやり方というのを考えながら仕事に取り組んでいるはずです。
そういった意味では、社会に出るための訓練を、自由研究という形で小学生も実践していることになるのかもしれない、と思ったのです。
もちろん、こういった考え方で取り組むのは、社会に出て仕事をするようになってからもできるはずです。漫然と流されるように単にこなすだけなのか、常に考えながら取り組むのかによって、生産性と創造性は変わってくるのではないでしょうか。
夏休みが終わるタイミングですが、いまもし自分が小学生だったら何を自由研究のテーマにするか、ちょっと考えてみるのも面白いのではないでしょうか。
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