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デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

Watsonと大人の工作の融合〜AIロボット"TJBot"を作って学んで遊ぼう!

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AIを活用したロボット、と聞いて何を思い浮かべますか?
ソフトバンクのPepperやシャープのロボホン、あるいはソニーのaiboあたりでしょうか。
あるいは、製造業向けや介護向けといった特定の業務用途のロボットまで広げると、相当数のAI活用ロボットがあるのではないかと思います。

IBMのAIといえばWatsonですが、Watsonからロボットをイメージされる方はいないでしょう。Watsonは「ビジネスのためのAI」を標榜していて、既存のビジネスソリューションとの連携に強みを発揮しています。私はWatsonを含むIBM Cloudの担当営業なのですが、ここではこれ以上深くは言及しません。
WatsonはいくつかのAPIの集合体であるとも言えるのですが、これを使ってロボットを作成することができます。それも個人レベルで。しかも段ボールを使って。
え、なにそれ、と思った方、多いでしょう。

それは、IBM Watson が提供するプログラム可能なボール紙ロボットを構築するための DIY プロジェクト、TJBotです。楽しみながら Watsonの活用を学ぶための オープンソースプロジェクトの一部であり、ノンプログラミングで Watsonを体験できる Node-RED のサンプルも提供されています。

TJBot は、他のデバイスや周辺の環境とやり取りできる認知機能をすぐに体験できる利用例と言えます。認知機能のことをIBMではコグニティブとよんでいます。IBMではWatsonを人工知能ではなく、コグニティブ・コンピューティングである、と称してきたので、この言葉を聞いたことがあるという方もいるのではないでしょうか。
Watsonが提供するAPIにより、ボール紙ロボットをDIYとして簡単に作成することができます。
レーザーカット用に作られたデザインファイルをダウンロードし、段ボールをカットすることから始まります。段ボールを手順書通りに組み立てると、ロボットの筐体ができあがります。この部分は正に工作ですね。
次に、ロボットの動作部分としてのRaspberry Piをセットし、これにNode-REDとWatson APIの設定を施すことで、このロボットに命を吹き込むことができます。

このロボットのできることとして、たとえば、「手を振って」と話しかけると手を振ってくれます。手を振らなくても、人が前を通り過ぎるだけで手を振るようにすることもできます。これは、Watsonの持つ音声認識や画像認識といった認知機能を利用することで実現できる動作です。
Watson APIの組み合わせにより様々な機能を実装できるため、世界中の開発者が様々なアイデアを披露していて、Twitterのツイートに反応してランプを光らせる、英語で話しかけると日本語に翻訳して返してくれる、など、面白い事例を見ることができます。

工作好きな方はぜひ、創意工夫で他にはないオリジナルのTJBotを作ってみてください。

TJBotサイト (ロボット作成および設定ガイドあり

自作AIロボットTJBot Zeroで遊んでみる

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TJBot.png

IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)

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