オルタナティブ・ブログ > デジタルセラー中山の視点 >

デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

Watsonの力を借りてデータ分析を誰にでも身近なものに

»

人工知能という言葉はかなり昔からあります。つい最近までは、夢の世界の話、あるいはSFの世界でちょっと怪しく、ちょっと怖い話として取り上げられていることが多かったのではないでしょうか。
ここ最近、それが急速な進化を遂げています。アメリカでは自動運転の人工知能が運転手として認められるという判断を運輸省が下した、とつい先日のニュースでも目にしました。人工知能はIT業界にとどまらず、多くの業界、多くの人の生活に大きなインパクトを与えていくのでしょう。

私の勤めるIBMでの「人工知能」としては、クイズ王を破ったジョパディの「IBM Watson」があります。Watsonは人工知能としてメディアに取り上げられることが多いのですが、IBM自身はWatsonを人工知能であるという表現はしていません。コグニティブ・コンピューティングとして位置づけています。このことについてはここでは深くは触れません。ご興味のある方は、オルタナティブ・ブロガーの玉川さんのブログをご参照ください。

私は現在、クラウド系アナリティクス・ソリューションを担当する営業なのですが、ここにもWatsonが入り込んできています。アナリティクス・ソリューション、アナリティクス・サービスと聞いて皆さんが思い浮かべるのはBI(ビジネス・インテリジェンス)、あるいはBA(ビジネス・アナリティクス)でしょうか。
BIの歴史も結構長く、IBMでもエンタープライズBIのCognos、予測分析・モデリングのSPSSという製品があります。
従来、こうしたBIやBA製品を利用するのは、統計や分析のスキルを持ったマーケティング部門やそこと一体となって構築、運用をしているIT部門でした。もちろん、現場の営業部門等での分析ニーズもあるのですが、分析したい場合にはマーケティンブ部門やIT部門に分析を依頼するというのが一般的でした。あるいは、営業部門等で一部の担当者に分析スキルをつけさせるという選択をする企業もあるでしょう。

ですが、今のビジネス環境、特にデジタル化が進む現在においては、そのスピード感では競合企業に打ち勝っていくことはできないのです。データ量が多くなっている中、それを活かすかどうかでイノベーションを起こせるかどうかが決まるともいえます。

そんな環境の中、IBMとして昨年から提供を始めたのが、「IBM Watson Analytics」です。
製品名にWatsonがついていることからご想像いただけるとおり、データ分析のエンジン部分にWatsonの技術(自然言語処理を起点にユーザーの要求を認知するインタフェース)が組み込まれています。分析したいデータをユーザーがアップロードすると、Watson Analyticsが自動的にデータを解析し、データ分析のビジュアライゼーションをレコメンデーションしてくれます。たとえば、「あなたがこのデータから見たいのは、こういうものでしょうか?」とおすすめの分析方法を提示してくれたり、さらに、「このデータの見方なら、このビジュアルがいいですよ」という表現の部分もおすすめをあげてくれます。BIのエンジンとしてはCognosが搭載されていて、直感的にデータを把握することができるようになっているのです。
また、統計解析、データマイニングにおいて50年近い歴史を誇るSPSS技術により、予測分析の機能も実装しています。分析を行いたいターゲット項目を指定すると、そのターゲット項目に相関がある予測変数が最適なチャートで視覚的に表示されます。この予測分析機能においても色やグラフなどを利用して結果を分かりやすく表示し、データ分析結果の価値を分かりやすくユーザーに提供します。
従来、分析の専門家のみ実施していた高度な機能がすばやく、そして分かりやすく行うことが可能なのです。

こうした分析ソリューションをクラウド上で提供しています。それにより、ハードウェアの用意やソフトウェアのインストール、設定といった事前準備作業なしに、すぐに手元のデータをアップロードすることで手軽に高度な分析できますので、IT部門やマーケティング部門ではない、現場の営業等の部門のユーザーも分析による知見を素早く得ることができるのです。

Watson Analyticsは無償版が用意されています。期限の定めはありませんので、一度アクセスして使ってみてください。

IBM Watson Analytics

なお、Watson Analyticsについてご紹介するWebセミナーが2月25日(木)に開催されます。概要ご紹介のほか簡単なデモを行いますので、イメージを持っていただけるのではないかと思います。ちなみに、講師は私が務める予定です。自席から参加いただけますので、お気軽にどうぞ。
詳細、お申し込みはこちらから。

「Watson Analytics」 Webセミナーに登場 ~今、大注目のクラウド型の分析ソリューション~

2016Q1_WatsonAnalytics.JPG

IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)

Comment(0)