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50年後の日本の人口1億人維持の可能性と成長・発展の未来像

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2014年5月4日の日経新聞の一面に「人口50年後に1億人維持」という見出しが書かれていました。日本はこのままでは、2060年までに8600万人まで人口が減少する見通しとなっており、2020年までに人口減に歯止めをかける重要性を指摘しています。5月1日に放送されたNHKのクローズアップ現代でも「極点社会~新たな人口減少クライシス~」というテーマで危機的な人口減少問題についてデータにもとづいて解説をしています。

これらの人口減少に関する課題に対する議論は2014年4月21日に開催された「第6回 「選択する未来」委員会」において議論がなされており、政府としては中長期国家目標で1億人維持を掲げることが明らかになっています。

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出所:「選択する未来」委員会 2014.4.21

日経新聞に記載されている人口1億人維持に向けた主な議論は

・高齢者に手厚い予算・税制を改められるか
・子育てと就労の両立促進
・雇用・医療などの規制緩和は進むか
・外国人を積極的に活用できるか

の4つをあげています。

人口1億人維持には、現在の出生率の1.41から出生率2.07まで引き上げることが必要となります。仮に2.07に回復できた場合でも人口は1億545万人で65歳以上の比率は33.3%、現状のままだと、2060年には8674万人で65歳以上の比率は39.9%と約4割を占めることになります。

さらに厳しいのは、生産性人口の減少です。

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出所:「選択する未来」委員会 2014.4.21

20~70歳人口を対象とした「新生産年齢人口」は2013年で8329万人ですが、現状のままでは4777万人、仮に出生率を2.07まで回復させたとしても5,509万人となり、大幅な減少が予想されます。

第6回 「選択する未来」委員会」で中間整理骨子案が示されています。

50年後の日本の経済社会
・ 現状のまま何もしない場合の未来
・ 目指すべき方向性 -考えられる選択肢を示す

未来を変えるための対応の方向性と時間軸
・ 対応にあたっての時間軸
・ 対応の方向性
 人口:抜本的な少子化対策が必要ではないか
 経済成長と発展:経済を世界に開き、成長し続けることが重要ではないか
・付加価値生産性の向上 ・産業・企業の若返り促進
・オープンな国づくり
 人の活躍:年齢、性別にかかわらず能力発揮できる環境が必要ではないか
・女性:能力や意欲に応じた活躍の機会充実
・高齢者:健康長寿を社会の活力に
・若者:未来を支えるプレイヤーの育成
 地域の未来:「集約・活性化」と魅力ある地域づくりを推進すべきではないか
・「集約・活性化」 ・地域の個性を活かし、働く場所をつくる
・「新しい絆」による地域づくり
 規範・信頼:誇りと希望を持てる国を目指すべきではないか
・日本、日本人らしさの尊重
・社会保障制度と財政の持続可能性の確保

人口減少、超高齢化社会が進めば、日本経済の成長は下降することは不可避な状況となっており、本委員会でも成長・発展の未来像についても議論がなされています。

日本経済の成長にはマクロ的には、

①生産性の上昇
②労働参加率の上昇
③貯蓄から投資の流れや、対内投資の増加等が望まれる。特に、生産性をどこまで高められるか

公益財団法人日本生産性本部が2012年12月に公表した2012年度版『労働生産性の国際比較』によると、日本の労働生産性はOECD加盟34ヵ国中第19位となっており、さらに、主要先進7ヵ国のなかでは1994年から18年連続で最下位となっています。

政府では、伝統と創造、技術と知恵、多様性とつながりによるミクロレベルでの付加価値生産性の向上の必要性を示しています。さらに、労働参加率の上昇では、女性の参加率を向上させるための政策支援が必要となっています。

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日本の生産性の動向 2012 年版 日 本 生 産 性 本 部 2012.12

政府では、そのほか、オープンな国づくりによる世界経済の成長力の取り組みを行い、これらにより、ダイナミックな産業構造の変革、産業・企業の若返りを図ることの重要性を示しています。

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出所:「選択する未来」委員会 2014.4.21

日本は、本格的な人口減少社会を迎え、日本の将来像は極めて厳しい局面を迎えます。こういった状況の中、人口の維持とともに、日本の成長に向けた取り組みを進めていくことが益々重要になってきているといえるでしょう。

 

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