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インテル株式会社主催のブロガーズ・ミーティングに参加しました。インテルの東京本社は、ITメディアのオフィスが以前にあった有楽町の国際ビルにあります。ひさしぶりに国際ビルに行って、少し懐かしい気持ちになりました。

今回のお題は「モバイルワークのメリットと危険性」です。キーワードは「vPro」です。

vProとは何か、何ができるのかを知っている方は、意外に少ないのではないでしょうか。私はこのミーティングに参加するまで、気にしたことはありませんでした。

vProは、パソコンの運用管理を支援するインテル独自のハードウェアのブランド名です。と言っても、ピンと来ないかもしれません。

「vPro入ってる」なパソコンを買っておくと、どのような御利益があるのか、一部をご紹介したいと思います。

企業内で百台単位でパソコンを管理しているIT担当者は、「パソコンが起動しない」とか「アプリケーションの画面がおかしい」とかの利用者からの問い合わせに、日々振り回されていることでしょう。電話で解決しないようなトラブルは、パソコンの画面を見ることができれば解決のヒントになります。

Symantec pcAnywhere等、遠隔地にあるパソコンの画面を手元のパソコンで見ながら操作できるソフトウェアは、古くからいくつかありました。これらのソフトウェアに共通の弱点は、あくまでもOSの上で動くアプリケーションであることです。遠隔地のパソコンのOSが正常に動作していて、その上でクライアントソフトが動いていることが前提です。例えば、Windowsが起動しなくなったパソコンは、遠隔操作できません。

インテルvProとAMT(Active Management Technology)対応のパソコン資産管理ソフトウェアを組み合わせると、OSが起動していないパソコンも遠隔操作できるようになります。Windowsのブルースクリーンのメッセージを確認したり、OSをインストールしたりといったことをリモートでできるのです。スゴイですね。

もう1つ、ご紹介します。

今さら言うまでもなく、ノートパソコンの盗難・紛失によるデータの流失は企業に取って大きなダメージとなります。データの保全は暗号化で対応できたとしても、第三者の手に渡ってしまったノートパソコンに、OSを再インストールして使われてしまうことは避けられません。BIOSパスワードは、マザーボードの充電池をリフレッシュすれば解除されてしまいます。

このような状況に対するインテルの回答が、vProとAT(Anti-Theft Technology)対応の管理ソフトウェアです。

あらかじめ管理サーバーにパソコンを登録しておきます。パソコンは定期的に管理サーバーと通信して生存を確認しています。もしパソコンが盗難などに遭って、管理サーバーと通信できない状態が続いたり、管理サーバーから「盗難」信号を受信したりすると、パソコンは自分で「盗難モード」に入ります。

一度、盗難モードになってしまうと、電源を入れても一切起動しなくなります。起動しないので、OSを再インストールしようとしても不可能です。内蔵バッテリーをはずしてもダメです。例えインテル社員であろうと、特別扱いはありません。完全に再起不能にしてしまった不幸な事故が、実際にインテル社内であったそうです。

盗難モードに入ったパソコンを解除する唯一の方法は、管理サーバーと通信して「解除」信号を受け取ることです。解除されれば、今まで通り普通に使えます。

さらにATとディスクの暗号化を組み合わせることで、盗難モードに入ったパソコンからディスクを抜き出しても、読むことができなくなります。いやー、スゴイですね。これで安心して盗難に遭うことができますね。(笑)

これらのメリットを享受するためには、まずvPro対応のパソコンを買っておく必要があります。管理ソフトウェアは各社からvPro対応のものを購入します。

貴社のパソコンは、インテル vPro、入ってますか。

真面目なパソコン管理のミーティングの後は、国際ビル地下にあるばんちょ~ご贔屓の「きゅうり」に移動して、遅くまで懇親会で盛り上がりました。

テクネコ

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加藤和幸

加藤和幸

株式会社テクネコ 代表取締役。
ITを売る側と買う側の両方の経験を活かして、CRMとCMSのコンサルティングを中心に、お客様の”困った”を解決します。

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