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東京駅を発着するブルートレインが、ダイヤ改正ですべてなくなります。

ブルートレイン:「はやぶさ」「富士」最終切符、10秒で完売

JRグループの春のダイヤ改正で姿を消す現役最古のブルートレイン「はやぶさ」(東京-熊本)と「富士」(東京-大分)のさよなら運転のチケットが13日午前10時に全国一斉発売され、わずか10秒足らずで完売した。(毎日jpより引用)

ブルートレインは、客車を使用した寝台列車を指す愛称です。1958年に登場した車体の色が青だったことから、この名前が付きました。

ブルートレインの最盛期は、昭和の50年前後でした。東京駅発着だけでも「はやぶさ」、「富士」、「みずほ」、「さくら」、「あさかぜ」などの寝台列車が出ていました。当時は客車だけで10両を超える長い編成で、さらに食堂車が付いていました。

その後、新幹線の福岡延伸や、航空機や長距離バスとの競争で、ブルートレインの乗客は減っていきました。

1996年に「みずほ」が廃止されました。1999年からは「はやぶさ」と「さくら」の車両が減って、東京駅からは2列車連結で合わせて1本になりました。さらに、JR九州管内でのダイヤ編成の問題や車両の老朽化などの理由で、2005年に「さくら」と「あさかぜ」が廃止されました。今回「はやぶさ」と「富士」が廃止されることで、東京駅を発着するブルートレインはなくなります。

私が子供の頃、九州の母方の祖父母の家で毎年の夏休みを過ごすことが恒例でした。その往復で利用していたのが、「さくら」や「はやぶさ」でした。

それから長い年月が過ぎて、祖父母は亡くなり、九州の家やお墓も引き払ってしまいましたが、今でもブルートレインには強い思い入れがあります。通勤電車と並走する姿を見る度に、非日常の旅の予感を感じさせるあこがれの列車でした。まだ祖母が健在だった頃、結婚した挨拶で九州の祖母を訪ねた時に、わざわざ往復とも「さくら」に乗ったくらいです。

飛行機なら1時間半、新幹線でも福岡-新横浜を6時間で行けるところを、16時間かけて昭和のままの車両で移動する旅は、心のゆとりを感じる楽しい旅でした。時代の変化とは言え、ブルートレインがなくなってしまうことをさびしく思います。

「はやぶさ」「富士」の最終運転は、3月13日です。昨年3月の急行「銀河」の最終運転の時は、東京駅に大勢の鉄道ファンが集まりました。今回は歴史と由緒ある特急寝台列車であるだけでなく、東京駅発着の全廃ということで、さらに多くの人が集まることが予想されます。事故のないように、マナーを守って見送っていただきたいと思います。

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加藤和幸

加藤和幸

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