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株式会社テクネコのお客様は、社員数十人から数百人規模の中小企業です。
この規模の企業ではITインフラや業務のシステム化を体系的に企画・構想する情報システム部機能がないことが多いです。結局、パソコンに多少詳しいからという理由で選ばれた社員が、営業や経理をしながら社内システムの担当も兼務するということになります。担当になった方はいろいろ苦労して頑張っていますが、餅は餅屋で、どうしても限界があります。
このようなお客様に対して、情報システム部代行のような形で業務の見直しやシステム化を提案し、SI会社やハードウェア販売会社と折衝することが弊社の主な業務です。「情報システム部機能の出前サービス」という言い方で説明すると、ご理解いただけることが多いです。
システム開発の段階では、弊社はお客様の実務担当部署とSI会社の間に立っていろいろな調整を担当します。
システム開発は関係者が全員揃うキックオフミーティングで始まり、ヒアリングによる現状の分析、あるべき姿の要件定義と進んでいきます。
現状のヒアリングや仕様の打ち合わせなどお客様とSI会社の会議が多くなりますが、一般にSI会社の方の話は専門用語やカタカナが多く、お客様が理解できないことがあります。また、SI会社の技術者の方は人にわかりやすく説明するという経験が少ないようです。
一方、お客様は業務の現状やシステムでやりたいことを、SI会社にわかるように説明するのが苦手です。自分たちが毎日やっている事なので、どうしても説明の前提や背景を省略してしまいがちです。
その結果、お互いに日本語を話しているのですが、正しく意思疎通できていないことが起きます。この状態のまま進むと、「何度説明してもわかってくれない」「なかなか仕様が固まらない」などの深刻な対立になって、プロジェクトが暗礁に乗り上げかねません。
私は以前に勤務していた外資系ベンダーでITを売る側の経験があります。また、ITとは全く関係がないユーザ企業で情報システム部長をしていたこともあります。このこちら側とあちら側の経験を元に、お客様とSI会社の意思疎通がうまくいくようにするのがテクネコの仕事です。
例えば、お客様の説明に具体的な例を補足してSI会社が業務の流れをイメージできるようにしたり、SI会社の説明をお客様が理解できる言葉に置き換えたりします。私はこれを「日本語と日本語の”通訳”」と呼んでいます。
弊社のような役割の必要性をご理解いただけるお客様が、だんだん増えてきているように思われます。テクネコは日本語と日本語をつなぐ会社です。
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