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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

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お台場にある日本科学未来館は3.11の震災で一部のフロアの天井が落ちるなどの被害が出たため、2011年5月末まで休館です。が、6月からの開館に向けて目からウロコが落ちるようなメッセージを出してきました。壊れないようにする、じゃなくて、壊れるものは壊れるんだからという着目点。ある意味逆転の発想かもしれません。

 

落ちるものは落ちる

巷でいわゆる耐震基準などに起因する話題が毎日目に入ってくる今日この頃ですが、この日本未来館も御他聞に漏れず、3.11の揺れの中で一部の天井のパネルが落下する被害が出ました。実はこの天井パネルの落下というのは今回の震災でも各所で発生していて、たとえば都内でも九段会館では不幸にも死者が出る事態となってしまいました。

よくよく考えると建物としての天井構造がそのままむき出しになっているのは旧いビルかシャレたカフェやバーなどくらいで、普段目にする建築物の多くが構造体としての天井の下に吊天井を持っていて、その吊天井の上にエアコンのダクトやら電気の配線やらが走り回っているわけです。(すいません。建築の専門家じゃないんで、多分用語がおかしいとは思いますが)

もちろん吊ってあるモノが簡単に落ちないようになっているはずなのですが、いろんな理由で落ちることがあるわけですし、それは今回の震災に限った話じゃありません。で、コレがそれなりに重量のある石膏ボードとかだったりするので、下敷きになってしまうとタダでは済まないことも往々にしてある話。そんな中、日本科学未来館も一部の天井が落ちてしまったわけですが・・・

 

たとえ何らかの基準を満たしていても落ちるものは落ちる。ならば・・・

今回の大震災は「大きな揺れにも耐えられる頑丈な天井を作る」という発想に疑問を投げかけました。「想定外」とは私たち人間の都合で決められたものです。自然に対する謙虚さを忘れてはなりません。「絶対に落ちない天井」はありえません。未来館では「たとえ落ちたとしても、大事に至らない天井」を、来館者を迎 えるために選択しました。

日本科学未来館Webサイト 「未来館質問箱: 地震・津波 質問: 天井が落ちた未来館は安全?」 より引用

色々御意見はあると思いますが、私的には英断だと思います。建築上どうだとか、デザイン上どうだとか、材質はどうなのかとか、耐火性云々とか、果てはそんなの普通出来ないぜとかいろんな議論はあると思いますが、先般4月20日付けの自分のエントリーリスクとは不確定要素であり、危険要素ではないという理解のしかたでも触れた「リスクをどう理解するか」というのが見事に形になってる事例じゃないか!とすら思ってしまいます。

基準の想定が抱えていたリスク「本当に天井はどの程度の揺れまで大丈夫なのかという面においての不確実性」が現実の問題として顕在化した=「落ちる可能性がある天井」は「落ちた天井」として問題が顕在化したわけで、ならば「落ちるんだから落ちても大事に至らないようにしよう」という解決策で対応すると言う流れ。

うむ~

他へそのまま適用できるかどうかは何とも言い辛いとは思います。でも、発想の事例として語り継ぐには十分じゃないかという気がします。

 

bibendum_iwa

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岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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