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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

リスクとは不確定要素であり、危険要素ではないという理解のしかた

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リスクマネジメントという言葉自体は昔からあるモノです。ただ、いろんな意味で理解されてしまうのは元が英語である言葉の宿命。マネジメントという言葉の理解すら色々なわけですが、ここで触れたいのは「リスク」というモノの理解。実はこれ、本当に様々だったりします。そこでブレるからリスクマネジメントと言うものが指し示す内容もブレてくる訳でして・・・

 

Twitter界隈でも一部で話題になっていたのですが

もともとイベント屋稼業が長かった私にとって、イベントの開催や出展にあたって考慮するべきリスク項目というのは当然ありました。ただ、ここで注意しなくてはいけないのが、顕在化したものは既にリスクではなく、対処すべき項目のひとつでしかないということ。対処方法がわかっている時点でそれは既にリスクではないわけです。

そこには運営上のモノもあれば、コンテンツとしてその場で喋っても良いかどうかといった問題、果てはその場を作ってよい and/or 出展などをしても良いという判断の問題など、まぁ様々です。ただ、いずれにせよ顕在化しているものはリスクではなく、単なる対処すべき項目であるということ。

もちろん顕在化しているけれど何らかの危険をはらんだものと言うのは存在します。ただ、私自身は危険項目は既にリスクではないと考えても良いくらいの考え方を取っています。異論はあると思いますし、そもそもお前それは違うだろという御意見を頂くかもしれませんが、とりあえずこれは私の理解。

(一応ですが)大学で経済学部に在籍していた私の理解はココです。勿論言語学的にどうだとか、あるいはそれ以外の学問的にどういう解釈が成立するかとか、そのあたりの違いがあるのは承知の上ですけどね。

顕在化しているものは対処方法を考えればよい=リスクではない という考え方。

 

じゃぁリスクって何よ?

一言で言うと不確定要素だと思っています。たとえば上記の「顕在化しているもの」自体は対処を考えればよい。ただ、その先にどういうオプションがあり、それぞれが何を引き起こすかを考えた場合、ある部分から先が自分ではどうしようもなかったり、状況によっては全く想像が出来ないといった部分に入り込んでしまうことが当然ですがあります。

これが私の理解としてのリスク。

その不確定要素の存在とそれに至るオプションを検討しつつ、ココから先はどうなるか判断が付かないと思われるところから先がリスクという理解です。もちろん物事が進行する上で、当初は見えなかったものが見えてくることは普通にあるわけで、ある程度見えてきた時点で対処方法が出てくるわけで、その段階でその項目はリスクではなくなるという考え方を取っています。

顕在化していない不確定要素の総称=リスク という考え方。

 

もちろん異論はあると思います

何もわかっとらんなこのアホが!とお叱りを受けるかもしれませんが、そんな理解がそれほど間違ってはいないと思うんです。前述したように、多分に経済学的発想がある私の場合の理解ですから、当然それ以外の立場から見ると違う解釈が出来ると思うんです。

ということで、違うだろうというコメントがあれば、それは甘んじてお受けいたします。

ただ、危険要素は対処方法があり、対処方法が確定していない不確定なものがリスクである、という行動原理で動く部分が世の中にあり、それが同じ単語、即ち「リスク」と表現されていて、それが目に留まる事があるということは覚えておいて損は無いと思うんですね。

これは良い悪いじゃないんです。そういうものなんです。

因みにそれは何かって?ある意味経済用語的な解釈ですからある程度は限定されるかもしれませんけど、非常に影響が大きいのが、いわゆる経済状況についての解説なり何なりについて適用されること。その部分と別の側面での事象の説明に同じ単語(ここでは「リスク」という単語)が使われるので、いろんな齟齬が生まれる事にもなると思うのですが、その統一を私ごときができるわけもなく、と言う感じです。

 

でも、簡単な単語自体の解釈に大きな違いがある事を知っていて損は無いし、そういう違いを理解して専門情報に触れることは大事だと思うんですよね。難しいけれど。

 

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