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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

« 2007年7月27日

2007年8月3日の投稿

2007年8月7日 »

それなりにお金をかけてイベントに出るわけですから、どんなお客さんが自社の何に興味を持ってくれているのか、これから商売できるお客さんはいるのか、そもそも会場でどうやって目立つか・・・ その一つの方法として、会場でのアンケートがあります。


景品と引き換えアンケートの不毛

良くあるのが、「アンケートにお答えいただくと、引き換えに景品を差し上げます」系のもの。どこまでサンプルを取るのかが問題ですが、来場者のうち、少なくとも自社を嫌っている人以外は何かしらモノがもらえるならということで書いてくれることが多い種類のものです。でも、たとえ名刺と引き換えでも、基本的な動機はモノと引き換えなので、本当のことは書いてくれる訳は無いと理解したほうが無難です。ここで唯一得られる結果は、メールや電話でコンタクト、あるいはメルマガ送付してよいかどうかという欄だけかもしれません。

ただし名刺が添付されている場合だけに意味があって、手書きの氏名や住所、社名は当てにならないケースもあります。労力をかけて集めても、芽が出そうなのだけいくつかピックアップできることもありますが、大抵は傾向分析だけやって、あとはシュレッダー行きです。


セミナー会場でのアンケートは少しは意味がある?

セミナーの会場で取るアンケートは、大抵景品との引き換えを前提としませんから、比較的意味のある回答を得ることができます。ただし、たとえば「営業とのコンタクトを希望しますか?」といった項目にチェックが入ったアンケートの解答用紙に巡り合ったことはありません。その製品やサービスに興味がある場合、既存のお客さまであれば営業に直接連絡しますし、新規のお客さまであればスタッフとしてその場にいる社員と何らかの質問などのやり取りのあと、直接名刺をいただくことが殆どですから、結局この欄は使われないことが多いようです。

セミナーのアンケートで間違いなくあるのが、「この講演は役に立ったかどうか」という趣旨の質問です。よほど腹に据えかねることが無い限り、大抵は良いほうにつけるものです。選択肢の流れも大体左が「大変良い」で右が「よくない」なのですが、以前にあるセミナーで選択肢を逆順にしてみたことがあります。いくつかセッションのトラックが走る中で、同じ講演を時間をずらして実施した際にそのうちの一つのセッション分だけ選択肢の順番を変えてみたのですが、結果の傾向は変わりませんでした。が、コメント欄への書き込みが比較的多かった記憶があります。選択肢の順番が違うことにより、アンケートに対する注意が高まったのかもという印象がありましたが、他で試したことがないので、結局判らずじまいです。

ちょっとしたコツ

良くある選択肢の数は、大体5つくらいじゃないかと思います。

「大変良い」 「良い」 「普通」 「悪い」 「大変悪い」

曲者は「普通」ですね。ここにチェックされた項目は、実は何の役にも立ちません。そもそも「普通」って何なんでしょう?私が作る場合、この「普通」は絶対に入れません。正確に言うと、選択肢を奇数個ではなく偶数個作ります。

「大変良い」 「どちらかといえば良い」 「どちらかといえば悪い」 「大変悪い」

奇数個だと必ず真ん中にチェックしてしまう人が多数います。それに対して偶数個だと、必ず「良い」か「悪いか」のどちらかに振れます。これがほしい結果です。随分昔に先輩から教えてもらった方法なのですが、最低でも「どちらかと言えば、こっち」という分析ができないと駄目という考え方です。

この先輩から教えてもらったのには、他に「良い評価はある意味どうでも良くて(あるいは良いのは当たり前で)、問題は悪いといってくれる人が何を持って悪いと言っているかをどうやって掘り起こすか」ということでした。「そのコメントや意見を上手く拾えるのが良いアンケートだよ。」とも教えられました。
この考え方自体はすべての企業活動に当てはまると思うのですが、アンケートという媒体を使うとある程度定量化もできるのだから、これをきちんと作れ!というのがメッセージ。


展示会場でのサンプリングとアンケート収集をどうやって共存させるか

サンプリング(イベント会場では資料などの一斉大量配布)自体は商材やイベントの性格もあって一概に良い悪いは言いづらいのですが、ひたすら渡すのと平行して意味のあるアンケートを取るのは難しい仕事です。結果的にシアターを見た人や席に座った人=何かしら意思がある人から取るような運営をすることが良く有ります。一応意思があって立ち止まってくれる人からのコメントは、最終的に景品と引き換えでも少しは意味のある結果が得られることが多いという印象を持っています。


しかし、本当に迷惑な、巨大な紙袋でのサンプリング

そういえば今でも時々見かけるのが、だれよりも巨大な紙袋などに資料をいれて配るケースです。かつて晴海でのイベント全盛期には巨大さや色の奇抜さを競ってたような時期もありましたが、ちょうどビッグサイトに展示会場が移る頃だったと思いますが、そろそろその馬鹿さ加減に嫌気が差して、主な出展者が一斉に止めてしまったことがありました。

巨大な袋に少しだけ資料やカタログを入れて配るのですが、「他のブースでもらった資料を袋ごと一番大きなのにどんどん詰めていくから、最後にお客さんは全部自社の紙袋を抱えていく。これでブランド浸透はばっちりだ。」と考えていたのですが、電車に乗るにも邪魔なほど巨大な紙袋は結局会場内や駅のゴミ箱に山のように突っ込まれてしまい、適当な大きさの紙袋に必要な資料だけを入れて・・・

確かに会場にいる間は一番おおきな紙袋に全部入れてしまいますから、自社の配布資料がぜんぜん目立たなくなってしまいます。これはまずい。迷惑と言うほうこそ迷惑と言われそうですが、やっぱり迷惑です。

ただ・・・ 配る手間は別にどうでも良いのですが、ゴミ箱に詰まれた自社のロゴ入り紙袋を見るのは嫌でしたね。結局最後にちゃんと持って帰ってもらい、そのあとにも使いまわしてもらえるような紙袋が一番というのが、その頃出た結論でした。

でも、最近出展したイベントでも・・・

bibendum_iwa

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プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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