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昨日のエントリーで証券取引のシステムダウンのコストは1時間当たり10億円と記憶を頼りに書きました。ソースを探してたんですがどうやら捨ててしまったようで、ネットで新たにサーチしたところ、こんなデータが見つかりました。なんと、UCバークレーのあのパターソン先生がシステムのダウンタイムコストについて論じた論文です。
ダウンタイムコストの事例データはパターソン先生の調査結果ではなくInternet Weekから持ってきたようですが、証券会社のオペレーションのダウン1時間あたりのコストは、645万ドルとなっています。まあ、10億円としても当たらずと言えども遠からずですね。
こういうシステムダウンのコストを算定する場合には、ダウン時間の売り上げがゼロになるという仮定の元に計算するのが普通です(実際には、顧客はシステムの回復を待って注文することもあるので、ダウン中の売り上げがすべてゼロになるわけではないですし、また、信用失墜等による損害が増えることもあるので、そんなに単純化はできないのですが、大雑把な見積もりとしては売り上げ機会損失の数字が使えるということです)。
東証のケースで見てみると、東証の前年度売り上げは約440億円だったので、1日あたりの売り上げは約2億円。半日のダウンなので1億円の機会損失ということになります。ただ、東証での1日の株の取引高は約2兆円なので、半日のダウンで1兆円の取引が影響を受けたことになります。これが各社のビジネスにどの程度の影響を与えたかを算定するのは難しいでしょう。また、日本経済の信用失墜まで考えればとんでもない金額になるでしょう。おそらくは、全部あわせて10億円単位くらいの数字になるのではないでしょうか(市場が上昇局面の時だったことが不幸中の幸いだったかもしれません。下降局面だったら恐慌の引き金になっていたかも)。
おそらく、この障害の原因は「なーんだ」というような単純なミスなんだと思います。しかし、たとえばパラメーターの設定をひとつ間違えただけで10億円が吹っ飛ぶ。これが、基幹系システムの世界なわけです。
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