プライベートクラウドの意義を自家用 vs公共 交通機関で考える
最近話題のプライベートクラウドコンピューティング。「クラウド」の技術を社内ネットで利用することとして語られていますが、その特徴や意義は自動車をはじめとする自家用・公共 交通機関になぞらえるとわかりやすいのではないでしょうか?栗原さんが、 NetApp社のクラウド戦略について(2)で紹介された、プライベートとインターナル/エクスターナルという分類に触発されて列記してみました。
パブリッククラウド :タクシー、路線バス、鉄道(一般、指定席 等)、レンタカー、路線飛行機
プライベート・エクスターナル:ハイヤー、貸切バス、カーシェアリング、チャーター便
プライベート・インターナル :空き車両を共用する営業車、自家用バス、道路まで所有する構内バス
オンプレミス :一般家庭の自家用車、社長専用車など(リソースの共用をしない)
クラウドコンピューティングもいろいろあるから、定義を明確にして議論しようという動きが目立ってきました。いよいよクラウドが身近になってきた証でしょう。
3年前、流行語のSaaSとASPの違いを考えたころに、
オンプレミス=自家用車型
という比ゆを考えていたのですが、社内でリソースを共用しようという機運が高まってより意義ある分類になったのではないかと思います。
記事タイトルに "vs"と入れましたが、実際は対立するものではなく補完しあう関係にあります。
また、 「パブリッククラウド」といっても、サービスレベル、特に「座れる/座れるとは限らない」「到達時間が読める/読めない」などなど、さまざまです。
パブリッククラウドはもう少し細かく分類できる余地がありそうにも感じます。
また、オンプレミスがまったく駄目ということはなくて、重要とか負荷が大きいとかいうことで残すべき部分もあるし、そうはいっても、実際はリソースを共用して融通しあうことでの効率化ができる余地があるのが、今の日本の企業情報システムだと思います。
自動車だと、運転の仕方はほぼ共通なのですが、企業情報システムだと作り方とかメンテナンスの仕方がまちまちで、交通機関と比べるとまだまだ遅れているというか、改善の余地が大きいというようにも見えます。
あくまで試案なので、面白いとか、ここを直したら、とかの賛成やツッコミなどお待ちしております。
お断り:
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