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この前のエントリーでパネルは難しいという話を書きましたが、自分がパネルに参加する場合、パネリストの立場であっても、モデレータの立場であっても常に気をつけている点がありますので、ここでご紹介します。人によりスタイルはそれぞれとは思いますが、ご参考までにということで。
1.言いたいことはひとつに
前の会社のプレゼン形式の標準では、1時間枠で論点3つというのが基本でした。これは結構適切なルールだと思ってます。3個というのはある意味マジックナンバーで、2個だと少ないし、4個以上だと内容詰め込み過ぎでよく理解できないということになりがちです。
ということは、1時間のパネルで3人で話すとすると、1人あたり1論点が妥当でそれより多いと詰め込み過ぎという印象になるということです。
自分はモデレータとしてやる時には、必ず最後に各パネリストの方に1分程度で今日言いたかったことのまとめを話してもらうようお願いすることが多いですが、ここで一言でまとめられないということは詰め込みすぎの可能性ありということだと思います。
パネルというのは自由な討議をする場ではあるのですが、何か自分として言いたいこと(正確に言うと、そのパネルにおける自分の役目として言うべきこと)がひとつあって、それに向かって論理を積み重ねるというやり方をしないと、「なんかいっぱいしゃべってたけど、結局何を言いたかったのかなー?」と観客に思われるリスクが増すと思います。そう思われるくらいなら、「あのオッサン、ひとつのことばっかり繰り返ししゃべってしつこかったなー」と思われたほうがパネリストとしては成功だったと言えるかもしれません。
2.スライドは最小限に
建前から言うとパネルは自由な討議のはずなので、事前にスライドを用意すること自体がおかしいのですが、現実的にはスライドは使った方が観客の理解が増すと思います。
ここで注意したいのはプレゼンで使うようなビジーなスライドは絶対に使わないということ(プレゼンでも全然読めないビジーなスライド使うのはどうかと思いますが)。ただでさえパネルは観客にとって話についていくのが大変なところがありますので、余計な情報を提示するとますます混乱を招きます。高橋メソッドほどではないですが、相当に情報をそぎ落としたスライドをパネル用に用意すべきと思います。
あと、モデレータとしてやるときは、そのときの論点(たとえば、「xxxは日本で普及するか?」)を大きな字で書いたスライドを作って、バックに表示してもらうことが多いです。テレビ番組における大文字テロップのようなもので、観客に話の流れを理解してもらう上では有効だと思います。
3.打ち合わせはほどほどに
前にも書きましたが、打ち合わせをあんまりやり過ぎると、単にシナリオどおりで順番に話すようなパネルになってしまって観客を退屈させてしまいます。かと言って、ぶっつけでパネルやるのもちょっと無理な話でしょう。理想は、ある程度打ち合わせはしておくが、観客にはあたかもぶっつけのように見えるという状態ではないでしょうか(プロレスの名勝負みたいなものでしょうか(コラコラ))。
各パネリストの言いたいこと1点、絶対触れておきたいトピック、触れないようにするトピックあたりは事前に決めておく必要があるでしょうね。あと、モデレータとしては、各パネリストにする可能性がある質問は必ず事前に告知しておきます。完全にぶっつけで質問できればよいのですが、さすがにそれはちょっと無理でしょう(米国のケースでも、なごやかにパネルが進行してた時に、モデレータが安心したのか、おそらくぶっつけでかなり直接的な質問をして、パネリストが「君、ちょっとそれは失礼じゃないか?」みたいに素で答えて、観客がドン引きしたのを見たことがあります)。
4.キラー・フレーズを用意する
パネリストとしては、観客の心に残るような印象的なフレーズを用意しておきたいものです。他は全部忘れられても、それだけ頭に残してもらえればよいみたいなフレーズです。小泉首相で言えば「骨太の改革」みたいなもんでしょうかね。Steve JobsとかScot Mcnealyとかは、この手のキラーフレーズを作るのがお得意ですね。見習いたいものです。
他にもいくつかありますが、基本的にはこんなところでしょうか?とは言っても、なかなか本番では思ったようにいかないんですけどね。
すみません、CMです。10月18日(火)に目黒雅叙園で行われる、コグノス社のイベントPerformance 2005において、再びITRの内山さんとのアナリスト対決を行います。今度はもう少し対決ぽくできればと思います。
この対決はプログラムの最後ですが、朝一のスペシャルセッションは「さおだけ屋」でおなじみの公認会計士 山田 真哉さんです。ということで、ご興味のある方、是非、最初から最後までご参加くださいませ <m(__)m>
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