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"Gartner Says Worldwide PC Shipments Grew 1.9 Percent in First Quarter of 2012"でGartnerから1Q'12のPC出荷台数が発表されました。そこで、いつものグラフを作成してみます。

■PC出荷台数シェア

■PC出荷台数前年同期比

(出典:Gartner)

1Q'11のトータルの出荷台数が84,250万台だったのが、今回87,284万台と増えているので、前年同期比のデータは参考程度にしてください。今回のデータで更新するとですね、買収などがあったメーカは成長が少なく見えるので、このままのデータとさせてください。

Lenovoは1Qを不得意とするメーカです。2005~2012年までにシェアは4Qから1Qで平均0.76ポイント低下させます。これは得意とする市場が購買欲が低下するからでしょう(たぶん中国市場)。

Lenovoは逆に1Qから2Qで約1.69ポイントも向上させます。2011年は2.34ポイントも上げました。このため、このまま成長を維持できるのであればLenovoの2Q'12のシェアは14.5~15.0%になると思われます。

HPはワールドワイドのメーカのためか季節的要因によるシェアの増減は見えないため両者の差は、Lenovoの成長分になるでしょう。

私はPCの出荷台数に関して1Q'12はマイナス成長になると考えていましたた。それは4Q'11がマイナス成長だったこと、CPU/OSを含めて購買欲を喚起する要因がないこととiPadの発売が予想されたためです。ですが、微妙なプラス成長でした。ただし、2012年は前年比で4.4%を予想されていることを考えると1Q'12は低成長の部類に入ります。

ただし、3Q'12にはWindows 8の登場があるため、2H'12においてPCの出荷台数が伸びる可能性があります。PCメーカはこの時期にどの程度復活させることが出来るかかも知れません。

IntelのIvy Bridgeは当初は4コア版が4/29に2コア版が6月に発売になると言われています。デスクトップに強いメーカは2Q'12にシェアを大きく伸ばす可能性があります。ノートPCがメインなメーカ(Lenovoとか)は3Q'12から大きく成長する可能性があるため、2Q'12はハードの点ではHPやDellの方が強い成長率を維持する可能性があります。

Acerの凋落はかなり激しく見えますが、1Q'12で止まったようにも見えなくもありません。このあたりは、2Q'12に分かるかも知れません。Dellは調子が戻っているのか、それとも低下しているのかいまいち分かりません。もしかするとシェア低下は止まったかのように見えていましたが、また低下するのかも知れません。

今はポストPC時代到来と言われています。メディアタブレットやWindows on ARMのタブレットの登場でPC以外にも活路を見出さなくてはなりません。その様な時期にどのように行動するのでしょうか。なかなか面白いもしくは難しい時期にきた気がします。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

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