Minecraftの開発者であるNotch氏が、お金が払えないのでどうにかしてと言うのユーザの要望に関して、以下のように回答しています。

"海賊版で遊べよ。それでもし将来、ゲームを買うお金ができて、まだ僕のゲームが好きだったら買ってくれればいい。もちろん、罪の意識は忘れずにね"

非常に興味深い回答です。

日本の出版社が自炊代行業社に対して"「自炊」代行2社にスキャン差し止め要求 東野圭吾さんら作家が提訴"にあるとおり訴訟を起こしています。また、音楽業界は以前に訴訟を起こしていました。Googleの本の電子化に関しても多くの出版関係者が異議を唱えました。著作権関係の問題は年々複雑化しています。動画の無断アップロードも絶えません。

確かに違法ダウンロードはいいことではありませんし、ゲームやアプリの開発費はコストはかかるため収益を上げられなけれ次回作も作れなくなります。また、電子情報はコピーと維持するためのコストは年々安価になってきています。

このため訴訟を起こさなければその市場の衰退を意味します。市場が衰退すれば最終的にユーザにとって不利益になります。

Angry Birdsの開発元のCEOの発言に"海賊(違法ダウンロード)行為は必ずしも悪いものではなく、より多くのビジネスチャンスをもたらす可能性がある"は本質を突いているのでしょう。

出版社関係者の自炊業社への訴えでこの問題を終結できるとは思えません。このため、北風対策を行っているうちは延々とこの問題が続くでしょうし、もしかすると音楽業界の様にその間に衰退するかも知れません。

対策としては何があるかといえば私には明確な回答があるわけではありません。ただ、Notch氏の回答はその解決策ではないかと思います。ユーザがお金を払える状況ならば払ってもらい、そうでなければリッチになったら払ってねとユーザの意識を変えてもらうことを訴えるです。

訴訟対策はモグラ叩き合戦になってコストと時間とイメージ悪化(ユーザの意識が悪くなる)でそのうち割が合わなくなるでしょう。ですが、ユーザの意識を変えることで将来的にこの問題を軽減させたほうがいいのではないかと思えてなりません(フリーライダーを撲滅することは出来ないでしょう)。

いい解決策でないかも知れません時間がかかるかも知れませんが、性悪説的に事を進めるよりも性善説的に行動したほうが最終的にうまくいくのではないかと思えてなりません。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

"ソーシャルデザイン"はidea-ink(朝日出版社の新シリーズ)である最初に出版された1冊です(もう一冊は"情報の呼吸法"です)。

ソーシャルデザインと言う単語は分かりづらいのですが(今はなんでもソーシャルをつける傾向はありますが...昔のなんでもネットが付いたみたいに)、本書では東京シャボン玉倶楽部、スピードを守った人たちに宝くじの提供(原資はスピード違反の罰金)、一枚のチラシとエレベータを使った広告、KOTOBUKI選挙へ行こうキャンペーン、ゲリラ・ガーデニング、四万十川新聞バック等の事例で非常に低コストで社会状況を改善できる例を紹介しています。

本書で紹介しているアイデアはほとんど低コストで実現していますが、社会的に効果は非常に高くなっています。本当にちょっとしたアイデアで多くのことが改善できるのだと思わされます。

現在の日本の社会や会社を維持するのに非常に高コスト体制になっています。それがいいとはとても思えませんが、高品質を実現するには仕方が無いのかとあきらめていました。

ですが、本書の紹介事例を見ていると考えを変えれば多くのことが改善できるのではないかと思えてなりません。何をするにもスタートするのにコストがつきまわりますが、本書ではほとんどコストがかかっていないことばかりです。良いサービス=高コストに慣れてしまった私には目からうろこが落ちた思いです。

また、ほとんどの例がWin-Winの関係を実現しているのもいいところです。社会を維持するのにはサービス提供側の苦痛が伴います。ですが、おばあちゃんを指名したカスタムニットブランドは完全に違います。低コストで実現しながらも、Win-Winを実現しています。これならば長続きすると言うものです。

このようなところがソーシャルデザインと言えるところなのでしょう。多くの例が海外でしたが、日本の事例も紹介されています。このため、日本でも出来るのではないかと思えてなりません。

また、本書は"電子版無料キャンペーン開始!"にあるように期間限定でePubの配布も行われています(私は既に2冊とも読み終わっているので、ePubを手に入れるつもりはありませんが)。面白い取り組みです。まだePubを展開することは微妙に難しい状況が続いていますが、これで自炊は不要になります。Twitterを使うのも広告効果があり、且つソーシャル的でもあります。もっと他のレーベルでも似たような取り組みをされてもいいのではないかと思います。訴えることで収益を守るのではなく、少しはリスクはあってもファンを獲得する意味で。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

AMDがFinancial Analyst Day 2012が行いました。資料は"2012 Financial Analyst Day"にあるので読んでみました。

HETEROGENEOUS SYSTEM ARCHITECTUREの今後の普及させるためのロードマップです。AMDは2011年にAPUを販売しました。これでCPUとGPUを融合させて、今後のコンピューターパワーの向上させる見込みです。現時点では単なる低コストのミドルレンジGPU付きCPUを販売しているだけですが、GPGPUも活用できるシーンを模索しています。

AMDのx86の64bit命令は市場で唯一認められた成功例ですが、そのときはMicrosoftの後ろ盾とIntelのItaniumの失策がありました。現時点で行っているHSAの取り組みは、Microsoftの後援とOpenCL等のオープンな命令形態を全面に打ち出していますが、64bit時ほど進んでいるように見えません。

需要が存在しないのか、それとも需要を喚起できないのか判断が難しいですが、64bit時よりもコーディングコストが高かったり、すぐに必要とされていたりなどがまだまだ課題があるのかも知れません。最終的にはCPUとGPGPUの活用する時代は来るでしょうから今のうちから取り掛かっていないでだめですよね。

HSAの取り組みのロードマップです。Microsoftの後ろ盾でどの程度普及するかでしょうか。モバイル(ARM)もヘテロジニアスマルチコアに向かっているので、この方向性自体は間違っていないので環境の整備次第でしょうか。NVIDIAもCUDAが成功するまで投資していたわけですから。

3rd Party IPを提案しています。AMDは昔2wayで1wayをOpteronに、もう一つをコプロセッサを搭載できるシステムやIntelのAtom等で似たような方向に進もうとして両方とも頓挫しています。

市場ではARM系CPUと各社のIPで製品を作っているところが多くあります。x86を使わないといけないシーンがどの程度需要があるのか分かりませんが、なかなか難しいように思えます。ARMのチップに関してCortex-Aシリーズ前ならば需要がもっとあったような気がします(まだ当時CPUパワーも無かったので)が、現段階ではARMの後追いでき市場を開拓できるか分かりません。

Opteronと言うよりも、CPUアーキテクチャのロードマップです。2011年にBulldozer、2012年にPiledriverが、2013年の3rd Gen APUのCPUコードにSteamrollerの名前があるので、登場時期は2013年なのでしょう。Excavatorは登場時期は明確に書いてある資料は見つけられませんでした。2014年ですかね?



デスクトップPCモバイル~サーバまでのロードマップですが、一番違和感を感じるのデスクトップとサーバのCPUアーキテクチャが2013年でもPiledriverなところです。

3rd Gen APUのCPUはSteamrollerになっていますが、もっとCPUパワーが必要なデスクトップPCの本命とサーバはCPUアーキテクチャがSteamrollerになっていません。

これはなぜでしょうか?

また、FAD 2012 Codename Decoder - FINAL.pdfに前回にあったがキャンセルされたコードネームの説明まで載っています(そういう意味では面白い)。

"AMDがタブレットやサーバー、組み込み重視へと戦略を転換l"にありますが、やっぱりAMDは今混乱状態にあったように思えます。2011年にCEOを交代させています。また通常ならばFinancial Analyst Day 2012を11月末~12月頭に実施していたのを2月頭まで伸びてもいます。

また、今回からGLOBALFOUNDRIESの資料がありませんでした。前回まではあったのですが。CPUの製造先をGFからTSMCに本格的に移行するのではないかと言われていますが、GFの資料が無かったのでその話も荒唐無稽とは思えません。

タブレットへの注力はCEO交代の理由でもあったので分かります。ただ、Intelの様にスマートフォンを出さなくても大丈夫なのかと思わなくもありません。

上位陣を刷新したということはx86やGFに固執する必要がなくなった気がします。Intelのメモリ撤退時にアンドリュー・グローブ氏が、ムーア氏に”もし外から来たCEOならば~”の前提でメモリ撤退を決めました。ちょうど今のAMDの上位陣はそのような状況です。

このためARM採用とかも割りと本当にありそうな話に思えてならないFinancial Analyst Day 2012でした。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

Googleの創業からつい最近の中国撤退や本のスキャン問題まで扱った本になります。

IPO前後にGoogle本は多く出ていた時期にいくつか読んでいるため、創業時の大まかな話は知っていましたが私が読んだGoogle本の中では本書はもっとも詳しいと思います。

中国撤退の話は中国からアタックが契機かと思っていたのですが、違うのですね(それが不満を爆発した理由のようですが)。

中国政府による圧力(検索キーワードの除外と短期間の停止)と中国ユーザの反応(短期間の停止が海底ケーブルの問題だと思っている)があまりにも違いにぞっとしました。本書が全て真実を語っているか私には調べる術がないため判断できませんが、中国で商売するのは難しいそうですね。また、政府のコントロールがここまでできるのかと思うほどです。

また、Google Chinaメンバーの対応、マウンテンビューにいるメンバーの意識が違うのも大きいですね。文化や商慣習の違いと言ってしまえば簡単なのですが、文化の違いを解消するには相当大変なことなのでしょう。

Googleが以前政府から要請があったコンテンツ削除及びユーザ情報の提供状況を"Google Transparency Report"で公開しています。この数字を見ると考えさせられます。

本のスキャンに関してもGoogleは非常にもめました。

"20歳のときに知っておきたかったこと"には、"許可を得るな許しを請え"とあります。Googleの本のスキャンはこの方針です。確かに非デジタル情報は持ち運びも運用も決して楽ではありません。このため、スキャンして検索できることは有意義ですし、それによる本の購入を促すことになれば著作者にはメリットがあります。知らないこと=存在しないことなのですから。

日本でも著作権を持つ方々が自炊業者を訴えることがありました。確かに現状自炊業社は" #333333"よりも真っ黒です(個人利用じゃないですからね)。ですが、ユーザは何を望んでいるのでしょうか?すばらしい作品でしょうか?それとも手軽に手に取ることが出来る作品でしょうか?

現在は紙と言う前時代的な製造・輸送・保管にコストがかかるメディアで配布させていますが、本当にみんなあんなものを今でも望んでいるのでしょうか(重いiPadで本を読みたいとは私は思いましませんが)。Googleの本のスキャンはユーザの利便性を追求した行為であり、確かに現状著作権者とはそりが合わないことでしょう。

ですが、お互いに解決策を模索することはできるはずです。将来的に本はほとんどがデジタル化して、紙の本は一部の好事家か紙でしか表現できないようなものしか売られなくなるでしょう(コストを考えても早く転進して欲しい)。このため、現状の電子書籍が網羅されていない状況は単なる過渡期でしかありません。たぶん今本のデジタル化に関しておきている問題の多くは、将来的に”そんな時代もあったね”で終わるでしょう。いつまでも紙しかないなんてありえません。

このため、最終的にはGoogleの行為は悪くないと思いますが、もう少しソフトランディングでいけたように思えなくもありません。ただし、時間との勝負を考えるとGoogleやAmazonの様な強引な進め方のほうが時間ロスがなくて良いのかも知れません。特に日本の電子書籍の状況を見るとあまりにもソフトランディングされることばかりパワーを使って、逆にみんながアンハッピーになっているように思えます。"許可を得るな、許しを請え"を実践するリーダーのほうが相対的コストが少なくなっているのかも知れません。

後、Googleが試したマネージメントのひとつであるOKR(目標と主要な成果)に関して業務的に効果的とあります。OKRはアンドリュー・グローブの"インテル経営の秘密"にあるとありますが、読んでなかったかな...探してみようと思いました(本ブログのタイトルにあるとおりグローブ氏の本は大概読んでいるはずなのですが、記憶にない)。

本書はGoogleが協力して書き上げられたため非常に面白い本になっています。特に最近の話(中国問題と本のスキャン問題)は割と詳しいと思います。一度手にとって読んでみても良いのではないでしょうか。ただし、600ページクラスなので電車通勤で読むのは苦痛でした。この本こそ電子書籍にして欲しかった。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

私はTwitterで津田大介氏(@tsuda)をフォローしているのですが、TLを見ていると面白いとあるので購入してみました。

本書では情報の取り扱いに関して非常に面白い見方をしています。

昨今のマスメディアは信頼性が無いように思えます。私は2011.3.11の震災以降、オールドメディアの信頼性をなくなったと思っています。信頼性が高ければ取得してもいいのですが、情報の信頼度が100%でなくなった瞬間ユーザとしてはどうすることも出来ません。ニュースの真偽を確かめるコストを個人で払うことは実質出来ません(現場に行って確認することも出来ませんし、知らない人にアクセスすることも不可能です)。

ですが、最近は情報の真偽を確かめるためにソーシャルメディアの活用することが出来るようになりました。オールドメディアのうそ情報を流しているのもTwitter等で現場の情報が流れたことで分かりました(この情報も本当かどうか分からないところもありますが)。

昔TVの番組つくりの不満で、時間が無いからインタビューの抽出を番組の趣旨にあうように抽出していると番組作成側の言い訳を聞いたことがあります。確かに、TVで流す時間は有限ですので発散した結論になることは出すことは出来ません。ですが、今はネットがある時代です。情報を流す時間の実質制約はありません。情報提供者が、情報受信者をミスリードするような方法を取る必要性はもうなくなったと思います。

私は津田氏のメルマガ(TLを見ているとかなり面白そう)は購入していませんが(あまりメルマガを購入したいと思っていないため)、情報の呼吸法を読むと氏の考えに共感を覚えます。特に新しい政治メディアを作りたいと言うの話は非常に面白いと思います。著者が指摘しているように昨今のオールドメディアの政治ねたは政治家を追い落とすことや政争が焦点になっています。

政治ニュースで必要なことはそんなことではないはずです。これからやろうとしている政策やその結果に関してです。このため著者が目指す政治メディアが立ち上がることはユーザにとってかなりメリットがあるように思えますし、政治家にもメリットは大きいのではないかと思えてなりません。

最近のWEBで良く使われているキュレーターに関して面白見方をされています。著者はキュレーターではなく、バーテンダーみたいにデータをあわせて出すべきではないかと。確かに最近のキュレーターの様なリンクを貼ってあるのは、情報を集めには便利なのですが、結論とか一目で分かるような情報が無いような気がします。

私は良くGartnerのデータやAppleの決算情報などをグラフ化していますが、そのほうが理解できると思っているためです。各種情報のURLをリンクしていても見に行かないといけない苦労があるのでやはりバーテンダーの様な形式のほうが情報取得側もいいのではないかと思います。

また、陸前高田氏の佐藤一男会長の「情報発信しないことにはリターンがない」は非常に興味深い一言です。私がブログを書いているのもやはりこれが理由です(あまりリターン無いけど)。確かに情報を発信していなければ、存在していないのとほぼ同じです。わざわざ探す人もいるかも知れませんが、やはりTwitter、SNSやブログ等で情報を発することで見つけるコストも減ります。

ソーシャルメディアによって個人の情報発信するコストが減りました。また、オールドメディアの信頼性は低くなっていると思います。個人で発するソーシャルメディアは信頼度はそれほど高く無いかも知れません(ステマ問題とか)が、多くの情報を取得することにより精査も個人に任すことが出来るようになりました。

本書は、もっとソーシャルメディアを活用したほうがいいと気づかせる良書だと思います。私はメルマガはあまり好きではないので購入は出来ないのですが、著者の活動を応援したいと思いました。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

HPがオープンソース版webOSの公開スケジュールをアナウンスしました。

最初にJavascriptフレームワークであるEnyoからリリースされました。Javascriptフレームワークは乱立している状況ですのでそれほど興味はわかないのですがNode.jsをプラットフォームとしているところ等はちょっとそそられました。

発表の中で2012/9月にOpen webOS 1.0が公開されるとあります。これはどこで動くプラットフォームなのでしょうか。ハードを撤退しているwebOSですので、既に販売が終わったハードのupdateすることは無いと思っています(update出来るかも知れませんが)。

もし、webOSがVMware Player上で動いたり、PCで動いたり、rootをとったAndroidで動いたりすると面白と思いますが、どこまでハード対応するか分かりません。このあたりは8月のOpen webOS Betaが出るころには分かるのかも知れませんが、ハード撤退してハードのサポート状況が予測できないwebOSの普及率は悪い方向ぐらいにしか予想は出来ません。

ですが、"Node services"等やEnyoが多くのブラウザで動くとあると一種のプラットフォームと思えます。逆に言えば、webOSはPhoneGapの様なマルチプラットフォームとして生きる道はないのでしょうか。

PhoneGapはHTML5(ブラウザ)と少しのネイティブなAPIで動く仕組みです。同じことをwebOSでも出来そうな気がしないでもありません。Node.jsを盛り込んでいるためPhoneGapとはちがったことが出来そうです(以前のwebOSのSDKを見ていないのでどの程度のことができたのかわかりませんが)。

昔はWindows版だけ作っていればよかったことも現在はそのようなわけには行きません。端末の出荷台数だけ見れば、2012年にはWindowsはNo.2に陥落することでしょう(1位はAndroid、3位はiOSになると思います)。

これからアプリを作るときのターゲットとして、Windows(もしくはブラウザ)、iOS、Androidを気にしないといけないと思います。これらのプラットフォームでそれごとに作成していては開発コストは高すぎます。

このため、PhoneGap等のHTML5(Javascript)のプラットフォームは悪く無いと思っています(速度とAPIの問題を除けば)。Enyoが多くのブラウザで動くようなので、webSOが3つ(Windows/Android/iOS)のカテゴリで動くアプリのマルチプラットフォームとして生きていくのは悪くない選択に見えます。果たしてwebOSはどのような方向性に向かうのでしょうか。ユニークな存在として生きていくことができるのか興味が尽きません。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

Appleが2011年の10~12月期の決算を発表しました。

iPhoneが3,700万台と非常に伸びました。iPhone 4Sが発表されたときのがっかり感から想像できないほどです。そこで、出荷台数の推移をグラフ化してみました。

最初グラフを作ったときに間違えたかな?と思ったほどiPhoneが出荷台数が伸びています。2011年と2010年の出荷台数の伸びを表にしてみました。

カテゴリ 2011年
(万台)
2010年
(万台)
増減
Mac 1,780 1,443 23%増
iPod 3,858 4,880 21%減
iPhone 9,310 4,749 96%増
iPad 4,049 1,479 174%増

ちょっと唖然とした数字です。PC市場は市場平均が0.5%増、トップ5で最も勢いがあったLenovoでさえ20%増となっていることを考えるとMacの勢いも悪くは無いどころか非常にいいといわざるを得ないのですが、それでさえかすむほどiPhoneの勢いはあります。

まだ、スマートフォンの出荷台数が出ていないため、iPhoneの勢いがAndroidに比べていいか悪いか分かりませんが、2011年のスマートフォンの出荷台数を46,800万台とした場合、iPhoneの年間シェアは、20%ぐらいになります。2010年が16%であることを考えるとAndroidに対しても悪くない成績といえるのではないでしょうか(Symbianが急落しているので数字を見るまで断定できない)。

ついでに、メディアタブレットは2011年の出荷台数が6,300万台と言われているため、64%の市場シェアを持っていることになります(Kindle Fireが人気だったためメディアタブレットの出荷台数はもっと少し上だと思いますが)。

iPod touchの出荷台数が分かりませんが、iPodの5分の1以上はあるでしょう。これにiPhone、iPadと足すと1.4億台となり、それだけ2011年でiOSデバイスが増えたことになります。

iPhoneはここ2年ばかり約年間90%増で成長しています。このペースで成長すれば2012年は1.8億台近くになることになります。さすがに多すぎる気がするので、悪く見積もって50%増の成長すると考えても1.4億台は到達することになります。iPadもまだ成長を続けるでしょうから、2012年は良くて2011年の倍の8,000万台、悪くても6,000万台は到達すると思います。

iPod touchとApple TVで1,000万台は到達すると思われるため、2012年のiOSは2.1~2.7億台前後の出荷台数になるのではないかと思います。

PCの出荷台数は2012年も3.5~4億台で収まると思っています。2012年は逆転できないでしょうが、2013年にはPCとiOSは良い勝負の出荷台数になるのではないかと思えてなりません。そう考えるとAppleがiOS用のCPUを製造するのも分かります。また、私はiOSのMacbook AirやMac miniも出ると思っているので、今の予想よりも早いペースで出荷台数が伸びても少しも驚きません。また、iOSアプリが増えれば、Mac OS X上でも動くようにするのではないかと思えてなりません(実質ほとんど動きますしね)。

Appleの今後の戦略に注目されます。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

RIMのCEOが交代しました。

RIMの最近の2011.9~11の決算は、"RIM決算、前期に続く減収減益 次世代BlackBerryの投入は2012年下半期に"と厳しい結果でしたが、赤字に転落したわけではありませんでした。

ただし、3Q'11の"スマートフォンOSのシェア"は、以下の様にRIMの市場シェアは減り続けていますが。

スマートフォン市場は拡大し続けていますが、RIMの将来は決して明るくはありません。逆にスマートフォンOSの寡占化によって苦しい立場に追い込まれる可能性があります。

売却やソフトウェアライセンシング等の噂(AmazonやSamsung)もありましたが、今のところ断っているようでした。

このような状況下でCEOの交代がありました。ボードメンバーから圧力だと思われますが、現CEOの舵取りではRIMを維持できないと思われたのでしょう。ここで大きくRIMの戦略が変わると思います。それこそNokiaの様に。

そこで勝手にRIMが取ると思われる選択を考えてみました。取りうる選択肢は4つあると思います。

1つ目は、独自路線を貫くです。ただし、CEOを交代させたこととBlackBerry 10の開発の遅れていることを考えるとこの悠長な選択肢を選ぶとは思えません。

2つ目は、会社全体もしくは保持している資産の一部を売却です。モバイル市場に進出したいAmazonあたりに売却すると競争が激化しそうで面白そうなのですが、相手がいることなのでどうなるか分かりません。ただ、CEOが変わったためここまで大きく戦略を変えるのことも可能です。

3つ目は、Microsoftと手を結ぶことです。現在Windows Phone陣営はNokiaが有力ですが、他はあまり力を入れていません。もし、RIMがこの陣営に入ってくればMicrosoftはNokia並の援助を行うのではないかと思われます。将来的にWindows Phoneが成功するかどうか分かりませんがBlackBerryに賭けるよりもリスクは低いと思いますし、建て直しのための時間稼ぎはできます。

4つ目は、Android採用です。AndroidはカスタマイズOKのためBlackBerryライクな
下部にハードウェアキーボード搭載した製品も出ています。これはRIMの忠誠心が高いユーザでも移行してくれるのではないかと思います。ただし、Androidメーカは多くいるためレッドオーシャンに飛び込む勇気が必要になりますが。

2011年は多くのスマートフォンメーカが方針を変えました。NokiaがWindows Phoneを採用し、HPがwebOSを撤退し、Motorola MobilityがGoogleに買収されました。スマートフォンOSのシェアを見ているこのようなことは当然起きてしかるべきです。

スマートフォン市場が活性化しましたが、多くの老舗のメーカは2011年に大きく方針転換したことを考えるとRIMの行動は少し遅い気がします。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

AppleからiBooks AuthorやiBooksが発表がありました。iBooks Authorの仕様にJavaScriptとHTML5で書けるとあります。おぉ、今作っているアプリ乗せることができるのではないかと思いチャレンジしてみました。

最初HTML5&Javascriptをばりばり書けるのかと思ったらDashboardウィジェットを乗せることしかできないようです。Dashboardウィジェットを作ったことがないので途方にくれていたのですが、"iBooks AuthorのHTMLウィジェットの作り方"に作り方が書いてありました。参考になりました。

アイコンとinfo.plistを作って、ディレクトリ名を変更するだけで良いみたいです。簡単でした。ここでアイコンを1024x748のサイズで作成しました。これはアプリ起動時の画面サイズが固定化するためです(他に回避する方法があるのかわかりませんでした)。

Dashboardウィジェットができたので、iBooks AuthorでiBooksファイルの作成です。

最初にテンプレートを選択します。

本を書く気はないので真っ白な基本を選択。

トップページは真っ白な序文を選択。

ここでウィジェットページ以外を作るのは、ライブラリに戻れるようにするためです。iBooksはライブラリに戻るために画面をタッチすれば良いのですが、全面ウィジェットにしてしまうとタッチするとウィジェットが起動してしいライブラリに戻れない罠にはまります。このため、ウィジェットのページは全面を採用しないか、もしくはライブラリに戻れるようにページを用意する必要があります。私は全面ウィジェットを選択し(サイズのため)たので、ライブラリに戻るためのページを用意しました。

次にウィジェット用ページを入れます。

とりあえず空白にします。

次にウィジェットを挿入します。上のメニューからウィジェットをクリックします。

HTMLを選択します。

次にDashcode HTMLファイルと入れろと言われるので、先ほど作成したDashboardウィジェットのディレクトリを選択します。

選択後にウィジェットの各種設定を行います。

要らないものすべて省きたいので、タイトル、見出し、背景・余白は削除。また、貼るHTMLのサイズを1024x748に設定します(これは作成しているゲームがiPad用に作っているため、このサイズになっているだけです)。

これで作成終了です。

次にiBooksファイルを作成します。無料の場合はiBookstoreを経由しないので作ることだけはできるみたいです。

メニューから”書き出す”を選択(書き出すはどうかな?)。

次にファイル種別選択でiBooksを選択。

ファイル名を記載して、”書き出す”ボタンをクリック。

できたファイルをiTunesにドラッグアンドドロップします。その後iPadに同期してください。そうするとiPadのiBooksで表示されます。

それを開くと始まります。

ウィジェットページ(2ページ目)を開きます。

ここで画面をタッチするとウィジェットが起動して、ゲームが始まりました。

動きました!左上にバッテン印が見えますが、それにタッチするとウィジェットが終了します。Javascript、SVG、DOMのウィジェットでもiBooks上で動きました。

まだ日本ではiBookstoreがサポートされていませんが、このようなスタイルでJavascriptアプリを有料版として出すことが可能ではあります。

ただし、PhoneGapはAPIを使用できるし、デバッグできるし、ウィジェットを起動するのに一度タッチする必要があるしとiBooks上でJavascriptアプリを起動することにメリットはほとんどないかも知れません。

ウィジェットを書ければインタラクティブな本を作成可能だと思います。確かにiBooks AuthorはePub3に準拠していないとか批判もありますが、"太陽系 for iPad"の様な本がiBookstoreで発売されれば面白いと思うのは私だけでしょう。

最後に、ウィジェットファイル(smallバージョンなのですべて遊ぶことはできません)、iBooksファイル、ibaファイル(iBooks Authorで編集するファイル)をarchiveのquarstr01.wdgt.zip、QuarStr_iBook.iba、QuarStr_iBook.ibooksにありますので、参考になればと使ってください(注:quarstr01.wdgtはバグがまだ潜んでいるかも知れないので参考程度に)。とりあえずQuarStr_iBook.ibooksをiTunesにドラッグアンドドロップすれば、iPadで見れると思います。

櫻吉 清(さくらきち きよし)

"アームCEOが強気の発言、「われわれが2014年のサーバ市場を揺るがす」"

ARMのCEOが2014年にサーバ市場を揺るがす発言をしましたが、それは強気なのでしょうか?私はそうは思いません。

ARM系CPUがサーバ市場でも十分に地位を築けると思っています。その理由は3つあります。

1つ目は、NVIDIAがやる気だからです。NVIDIAはGPUメーカでしたが現在HPC市場で大きくシェアをとっています。ですが、NVIDIAとしてGPUだけではなくCPU部分を提供したいと思っているはずです。すでにTegra 3を使った試験的な製品を出しています。

NVIDIAはCPUからGPUまでそろえたHPC向け製品を出す予定ですが、CPU部分は64bitでないといけません。このため"NVIDIA,2014年を目処に「Tegra」で64bitアーキテクチャ採用。CUDAのオープン化でエコシステムの拡大を図る"にあるように64bitのARMをTegraを出す予定でいます。64bitに対応したARMv8なのか、それともNVIDIA独自設計なのか分かりませんが(ARMv8でしょう)、ARMのCEOの発言と時期と一致しています。このため、ARMのCEOの発言は、2014年に出荷予定の64bitのTegraを期待したものなのでしょう。

2つ目は、ARM製造・設計メーカが多数いることです。現在有名どころはNVIDIA、TI、Qualcommですが、他にもFujitsu、Panasonic、Marvell、Samsung、Appleと多くいます。

これらのメーカがモバイル市場で競っていますが、市場規模以上の競争を強いられた場合脱落するしかありません。レッドオーシャンで頑張るバカはいません。

脱落するとき開発資源を売却、縮小、もしくは他の分野に進出するしかありませんが、なかなかすっぱり撤退できるものではありません。他の分野といえば組み込み市場を除けばサーバ市場が目に入るはずです。競争に敗れたメーカが他の分野であるサーバ市場に進出しても少しもおかしくはないでしょう。

3つ目は、小さく・省電力なコアであることです。サーバ市場はPC・ゲーム・モバイルよりもマルチコアが生かせる分野です。今後製品が発表されるCortex-A15は8コア程度想定されていますが、将来的にもっと搭載することは可能でしょう。

現在のARM系CPUの市場の多くはモバイルに限定されているためチップも小さく(100平方mmを切る)するためにコアを4コア程度しか搭載できていませんが、サーバ市場の標準的なCPUのダイサイズである300平方mmならばもっとコアを搭載することが可能です。

"バッテリ駆動時間を延ばすARMの「big.LITTLE」技術"にCortex-A9、Bobcat、Bonnell(Atom)のコアサイズを比較した図があります。40nmのCortex-A9は1コアあたり2.5平方mm、45nmのAtomが9平方mmとあります。単位あたりのCPUコア数を搭載する場合は、ARMのほうがより多く搭載できます。

このためサーバ市場で必要な多コアを搭載することに関してはARM系はx86よりも有利な状況です。スループットが必要なサーバ市場ではARMはx86等には見劣らない可能性があります。

上記の3つによりARMがサーバ市場に進出して一定のシェアを確保することは可能だと思っています。

また、これだけではなく新しいプレイヤーの登場の可能性があると思っています。

それはGoogleやFacebook等のクラウドメーカです。

クラウドメーカは、消費電力を気にして独自のサーバを製造したり、省電力なデータセンターを建設しています。これをもっと突き詰めればサーバ向けCPUを設計・製造してもいいはずです。

専門外のメーカがARMの設計・製造するのはコスト超過の可能性がありますが、Appleの成功例があります。多数の製品で活用することで自社消費でも問題はありません。

たぶんNVIDIAはHPC向けにするためGPU付きTegraを出すでしょう。ですが、サーバ市場にはGPUは今のところ余計です。このためいくつかのARM系CPUメーカではCPUだけ乗せている製品がありますが、それがGoogleやFacebookが気に入るとは限りません。

また、同じCPUでサーバを作っている限りサーバ効率でライバルを出し抜けません。差をつけるためにもGoogleやFacebook等のクラウドメーカがCPUから設計したサーバを構築する案も決して悪いと言えないでしょう(ただし、GoogleがARM系CPUを製造しても外販しないでしょうけど)。

最良のシナリオならばARM系CPUはサーバ市場で20%ぐらいのシェアをとることが出来ると思います。とはいえ、競争力旺盛なIntelがこの状況を観客として眺めているとは到底思えません。Atomをサーバとして準備もしています(なぜもっと早くやらなかったのか理解に苦しみますが)。

また、もしかするとIBMもこの分野に進出するかも知れません。POWERは組み込み系を得意としていますし、Bule Gene/Q等の省電力CPUもあります(HPC向けなのでクラウド向けではありませんが)。

過去のCPUの歴史は下克上でRISCがメインフレームを破り、x86がRISCを追い込んで下克上を成功させてきました。ARMがx86を飲み込んでも少しも驚くことはありません。

櫻吉 清(さくらきち きよし)


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櫻吉 清

櫻吉 清

IT業界ウオッチを趣味としている。知的好奇心の趣くままに何でもチャレンジして、とりあえず壁にぶつかってみる。

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全国から約2万7000件の名刺制作を受注をする札幌の小さな印刷会社の成功の秘密は、地道な社会貢献にあった。(1/16)

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