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米大統領選挙でオバマが勝利した理由の一つに挙がるのが「ミレニアル世代」という2000年以降に成人を迎えた層ですが、昨年、弊社では米国のミレニアル世代に対する職場の技術利用状況などをリサーチしまして、その結果、次のようなことが分かりました。

・ミレニアル世代は職場で個人所有のIT機器やモバイル機器の使用を好む
・就職先を選ぶ際に企業の最新技術への対応を重視する

この調査は,米国の400人を超える学生および会社員を対象に,14~17歳,18~22歳,23~27歳の3グループに分けて実施されましたが、Tech-Onにその辺りが整理されていたので引用します。

『「仕事関連で現在使用しているが,会社でサポートされていない技術」について18~22歳のグループに尋ねたところ,「携帯電話」(回答者の39%),「オープンソース技術」(19%),「インスタント・メッセージング」(27%),「オンライン・アプリケーション」(12%),「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」(28%)を挙げた。また,使用したい技術が職場にない場合や職場で使用できる技術に満足できなかったとき,「オンラインのコラボレーション・ツール」(75%)や「オンライン・アプリケーション」(71%)を利用したことがある回答者が多かった。

このほかにも,ミレニアル世代は顧客との通信手段として「オンライン・チャット」「インスタント・メッセージング」「モバイル・テキスト・メッセージング」「RSSフィード」といったコミュニケーション・チャネルを求めていることが分かった。回答者の21%はオンライン・チャットとインスタント・メッセージングが必要だと考えているのに対し,これらを企業から提供されている回答者は6%にとどまった。テキスト・メッセージングについては,18%が必要だと考えているのに対し,企業がサポートしているとする回答者は5%だけだった。 』
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081106/160889/

日本の若い社会人層もこの傾向は当てはまるのかもしれませんが、大きく異なるのは、日本の若者は携帯電話が情報共有の主要な手段になっているということでしょう。したがって、PC上のサービスを前提としたRSSフィードやインスタントメッセンジャーの利用者はそれほど多くないと思われます。

米国では、企業のウェブサイト上にチャットでオペレータと会話ができる形式が広まっていますが、日本における同様の試みが少ないのは、チャット経験者がそれほど多くないからかもしれない、と思っています。

ちなみにどうでもいい話ですが、この調査結果をチェックしていて、”最新技術”が”state-of-the-art(芸術の域)”という熟語で表現されているのに気付きました。知らなかったのは私の語彙が貧しかっただけなのですけど、こなれた表現で面白いですね。

NAKA

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中 寛之

中 寛之

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