« 2006年5月14日

2006年5月20日の投稿

2006年6月17日 »

電子マネーの世界では既にSuicaとEdyがしのぎを削っていますが、ついにセブン&アイグループが第三勢力として参入してきました。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/mobile/articles/0605/19/news029.html

名前はnanaco(ナナコ)。由来は、会社名の「セブン」の「7」とコインのように使える気軽さを表現したことによるそうですが、私には冷蔵庫に入れるキムコが頭に浮かびました。

主要電子マネーの情報をちょっと整理してみましょう。

【発行枚数】
 Edy:  1540万枚(2006/2/1時点)
 Suica: 1090万枚(2006/2/1時点)
 nanaco: 1000万枚(2006年度内目標)

【利用可能店舗数】
 Edy:  31000店(2006/4/1時点)
 Suica:  4700店(2006/1/1時点)
 nanaco: 12000店(2006年度内目標)
      ※7&Yグループ店舗総数を想定

【利用件数】
 Edy:  40万件(2006/4/1時点)
 Suica: 22万件/日(2006/1/1時点)
 nanaco: 不明

こうやってみると、依然としてEdy陣営の優勢は変わっていないように思えますが、交通系カードには他にも、JR西日本のICOCA(15万枚程度)や、JR東海のTOICA(開発中)があり、これらが相互利用可能になると、Suica陣営の利用店舗は一気に広がることでしょう。

交通系カードにはPASMOというパスネットのFelica版の開発も進んでおり、これが2007年3月に導入されると、関東私鉄20社以上でSuicaが使えることになり、Suica陣営の可能性はEdyを遥かに凌駕することになります。

このような状況でセブン&アイグループは何故独自に電子マネーを導入するのでしょうか?

私が考え付く主要因は、手数料収入です。電子マネーのような少額決済における手数料はかなり大きいんですよね。Edyを例にとれば、決済金額の8%を手数料として徴収するASPがあるくらいです。8%といえば消費税より高いですよ。1億円の決済があるとすれば、そのうち800万円が手数料になるわけです。

加えて、セブン&アイグループの顧客は、プリペイド式決済に対する需要がかなりあるとも思っています。

サンプルが非常に少なくて恐縮ですが、私の周りにいる10人程度の女性に聞いたところ、予算の上限が明確なプリペイド式決済で食費を賄えば、使いすぎることがなくて便利という意見をもらいました。

実際、西友が既に西友ショッピングカードというプリペイドチャージ式の電子マネーを導入していますが、限られた予算で家計をやり繰りする主婦には好評のようです。

ところで、今後の電子マネーを考える上で、おサイフケータイの動向も忘れてはいけません。ドコモ、au、ボーダフォンの主要3キャリア全てで対応機種がリリースされており、利用者数も大幅に増加しているそうです。

ソースは忘れてしまいましたが、「おサイフケータイの端末数はすでに500万台を超えているが利用者はその1%」という記事を見た記憶があります。今は面倒な設定をしないと使えないために利用者が少ないですが、それが改善されれば、利用者が激増する可能性を秘めています。

セブン&アイのnanacoも外部連携を意識しているようですから、今後はおサイフケータイへの対応が望ましいのではないかと思っています。

参考までに、現在おサイフケータイに対応しているプリペイド/ポストペイサービスはこちらで確認できます。
http://bcnranking.jp/feature/04-00007596.html

NAKA

« 2006年5月14日

2006年5月20日の投稿

2006年6月17日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

中 寛之

中 寛之

アクセンチュアに勤務。
ITIL Managerとして、システムインフラのコンサルティングを中心に、業務領域まで幅広く担当しています。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
infra
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ