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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

「ビジネスライター」という仕事はなくなろうとしているみたいです

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お久しぶりです。1年半ぶりの投稿です。とっくに存在を忘れ去れていると思いますが、元「ITに強いビジネスライター」の森川ミユキです。

「元」と言っているのは、けっして「ITに弱く」なったわけではなく、ビジネスライターという仕事がどうやら、とうとうオワコンになってしまったと実感しているからです。

なぜビジネスライターがオワコンと思うのか?

まず「ビジネスライター」という言葉を定義しておきたいと思います。

Google検索の「★AIによる概要」では、以下の通りです。

ビジネスライターとは、企業の経営者や有識者へのインタビュー、プロダクトやサービスの紹介、イベントレポートなどを執筆するライターです。ビジネス書や実用書、BtoB文章などの執筆も担当します。

過不足なく、的確な定義と思いますので、こちらをそのまま採用することにします。

私は、まさにこの通りの仕事を2007年から15年以上やってきました。主にやってきたのは、企業のオウンドメディアの原稿執筆とビジネス書のゴーストライティングです。2014年から10年間は専業でした。

森川ミユキのプロフィールシート

今でもゼロではなく、細々と続いていますが、昨年から激減しました。本当に一気になくなったという感じです。

仕事がなくなったのは、私のスキルが衰えたからでしょうか?

それはたぶん違うと思いたい。

では、私が時代についていけなくなったからでしょうか?

60歳を過ぎたのでその疑いは大きいです。しかし書かせてもらっているテーマはDXやAIで、これらが時代遅れになったという話は聞きません。今来ている依頼は、コンテナ型データセンターがテーマで、最先端の分野ではないでしょうか。

自分のことなので客観視できていないだけかもしれませんが、スキルが衰えたわけでもアウトオブデートでもないとしたら、考えられるのはジョブ自体の需要が減っているということです。

エビデンスらしきものも存在します。データはアメリカのものですが、日本も同様でしょう。

AIでフリーランスの収入が「減る職種」と「増える職種」。その境目にある"変曲点"とは?(生成AIクローズアップ)

ビジネスライターこそ生成AIに置き換えたくなる仕事の代表

正直、ビジネスライターの仕事がなくなるなんて、2年前から予想していました。

わかっていたけど目を背けていたのでした。

ビジネスライターが関わる仕事のプロセスは、基本的に以下の通りです(仕事内容によって若干違います)。

  1. 記事や書籍の企画(フリーランスライターが関わるのはレア)
  2. リサーチ
  3. 取材準備
  4. 取材
  5. 文字起こしと整形
  6. 初校執筆
  7. 校閲・校正(専門の校閲者がやる場合も編集者がやる場合もライターがやる場合もある)
  8. 取材相手への確認(これはライターはやらない)
  9. 原稿修正(編集者がやる場合もライターに戻る場合もある)
  10. 公開or出版(ライターは請求書を作成したり、印税契約書を交わしたりする)

これらの仕事を編集者や企業の担当者が1人ではやり切れないので、フリーライターに外注するケースがあるわけです。

しかしながら、どれもAIを使えば、かなり効率化できてしまいます。そうなると編集者1人で、あるいはアルバイトを雇えば、わざわざ外注する必要はありません。

その証拠に、スコーンとなくなってしまった仕事が2つあります。

  • セミナー録画とレジュメを元に、技術や製品を説明する記事の執筆
  • 社内技術者の座談会の記事化

どちらもお客さまはIT企業です。生成AIを使うなんてお手のもの。社員にちょっと手伝ってもらえば、この手の記事ならすぐにできあがります。

実際、お仕事がなくなった取引先のサイトを見ると、この手の記事が以前よりも増えているのがうかがえます。

まだあきらめるわけにもいかないのであがいています

思えば、2023年の3月に、冗談めかしてはいますが、すでにこんな危機感を抱いていたのでした。

ChatGPTに仕事を奪われることなどないと自信満々だったのもつかの間、姑息に生き残りを図っているライターは私です

危機感はあったのですが、有効な対策を打てないうちに、昨年末になってお尻に火がつきました。

今はとにかく生き残りのために、恥も外聞もかなぐり捨ててあがきまくっています。

そのために、昨年末からChatGPT Plusに登録し、自分から仕事を奪った生成AIを相棒にして、使い倒していたりします。

まさに「昨日の敵は今日の友」、「強敵と書いて『とも』と読む」です。

これからはオルタナにも、生成AI関連の実体験を書かせていただくので、何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>


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