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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

AIは使ってもらうのが9割(←やめなさい)~第1回 最初は手軽なテーマから

AI | DX
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ITに強いビジネスライター 森川ミユキです。

3月は毎日投稿してやろうという野望を持って臨んだのですが、2日で7,000文字近くも書いておりまして、ちょっと身が保たないなと感じました。大した文字数ではないと言われればそうなんですけど、本業に差し障りがありそうです。それに読者も大変じゃないかなと思ったのでした。

それで1本長いのを書いて、小分けにするということを思い付きました。いや、よくある手ですね。

とりあえず1本分書いてみて、1,000文字前後(800~1,200文字)を目処に分割してお届けすることにします。何だかページビューを稼ぎたいのが見え見えの泡沫ウェブサイトみたいで恐縮ですが、諸事情ご賢察いただければと存じます(私にも事情はよくわかりませんが)。

ということで、AIは使ってもらってなんぼというテーマで何本か書いていきます。

最初は手軽なテーマから

DXのテーマはいくらでもあります。というか業務のあらゆる課題がテーマとなり得ます。そこで優先順位が発生するわけですが、いきなり投資対効果が高い案件に取り組むのが得策とは言えません。そういう案件は投資額が大きいし、その分難易度も高いから失敗する確率が高いのです。

DXだけでなくあらゆるトランスフォーメーション(変革)案件に共通する鉄則が「スモール・スタート、クイック・ウィン」です。とりあえず小さな範囲で、あまりクリティカルでない、手っ取り早く手軽に取り組める業務で、しかも効果がわかりやすい――そういう案件を選んで小さな成功を達成し、それを橋頭堡にして、徐々に全社に広げて行くのがセオリーなのです。

だから最終的にはサプライチェーン全体の最適化なんて大きな目標があったりするのですけど、最初はお役所への提出書類作成の自動化なんてテーマから始めたりするわけです。

業務の自動化といえばRPA(Robotic Process Automation)をまず思い浮かべますが、RPAでは自動化しにくい業務もあります。実例をベースに書いているので、特定されないようにぼやかして書きますが、書類の転記作業なんかはRPAではやりにくいことがあります。

記述式の項目は右から左に丸写しするだけで、数字に関してはせいぜい簡単な集計処理をするぐらいならもちろんRPAが最適です。しかし金融機関に作成してもらった資料を元にお役所向けの書類を作成するなんて業務をRPAで自動化するのは難しいです。項目が1対1に対応していませんし、元書類の内容を抜粋したり、要約したりする必要もあります。

ただちょっとしたレクチャーで誰でもできる業務であれば、そこには一定の法則があるはず。つまり機械学習モデルの出番です。

機械学習モデルといえば学習データですが、どのように用意すればいいのでしょうか。

次回に続きます。


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