12月21日 水道の水のごとく~理想を達成したのに・・・(#577)
生産者の使命は貴重な生活物資を、水道の水のごとく無尽蔵にし、無料に等しい価値で提供することだ。そうすることによって貧困はなくなり、そこから生じる悩みも除かれていく。物質を中心とした楽園を作り、そこに精神的安心を加えていくのだ――松下幸之助さんは、天理教の見学に行ったのち、このような使命感を得たと言います。
水道水は、加工品であり、命を維持する貴重な価値がある。それをホームレスが公園で勝手に飲んでもとがめられない。それがヒントなのだそうです。
松下幸之助さんの人生は、まさにこの理想を達成するためにあったと言っていいでしょう。
無料にはなりませんでしたが、私が子どもの頃エアコンなんか高くて庶民の手には入りませんでした。大卒の初任給が5万円ぐらいの頃に20万円はくだらなかったと思います。
それが、今では数万円で手に入る。大卒の初任給はその間に4~5倍になっています。
精神面では、PHP研究所を立ち上げ、心について追求してきました。
まさに物心両面で、日本に大きな影響を与えてきたわけです。
その松下さんも昭和が終わるとすぐに亡くなりました。
もうすぐ松下さんが亡くなってから四半世紀経つわけです。
貧困はなくなったか?
格差はひどくなり、新しいタイプの貧困層が生まれています。
ほんの40年前のレベルでいえば、全然貧困でない人たちも、貧困をおそれている。
精神的安心などどこにもありません(やや、言い過ぎか)。
日本全体が、あまり幸福ではないという実感にひたっているかのようです。
松下さんの理想はどこに行ったのだろうか?彼がまだ生きていたらどうコメントするだろうか?
今日の一言)物質が豊かになっても、心が研究されても、それだけでは幸せはない。
本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。
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1回の募集人数が少ないこともありますが、常に2回分満席になっています。
平日の昼間に、場所も横浜なのに、です。
求められていることをやっているからと言わせていただいてもいいのかな、と最近思い始めました。
2012年2月29日(水)分の受付をはじめました。