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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

7月3日 進歩~よくよく考えれば矛盾していないのだけど・・・(#406)

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松下幸之助さんは、リーダーは地位や年齢などの権威に基づいた命令で人を動かすのではなく、部下が自主的に働くような組織を作らないといけないと言っています。

このようなことは誰でも言うのですが、現場でリーダーをやっている人は「見果てぬ夢」と思っているかもしれません。

なぜ、なかなか部下が自主的に働く組織(自律的組織というそうです)ができないのか?

私は、今回の松下さんの言葉がヒントになるように思いました。松下さんは言っています。「だが、このことは心に余裕をもっていないとできにくい」。

7月1日の記事を覚えているでしょうか?リーダーは、誰よりも熱心でないといけないという話でした。

多くの人は熱心にものごとに取り組むと、周りが見えなくなるのではないでしょうか?あるいは、人の意見が耳に入らなくなるのではないでしょうか?

どうも熱心になればなるほど、心の余裕がなくなるようなのです。

つまり、リーダーの資質である熱心さと、自律的組織を作ることとがいっけん矛盾してしまうわけです。

しかし、本当に矛盾なのでしょうか?これは単に、熱心さのベクトルが自分の成果に向かってしまっているからではないでしょうか?

私自身、リーダーだったときに、プロジェクトの成否=自分の成果=自分の評判のようにとらえ、心のゆとりがまったくなくなってしまったことが多々ありました。もちろん、そういうときには必ず失敗していました(そして、それを周囲のせいにしていたのです)。

熱心さのベクトルを、関係者の成功に変えるだけで、心の余裕が戻せるのではないかと、いまの私は思います。

ところで、私のビジネス・パートナーの吉見範一さんは、実際にそのような組織を作り、私はその話を聞いて『奇跡の営業所』という本を書きました。

なお、吉見さんが採用したやり方を対談形式のセミナーにし、Youtubeで無料で配信しています。ヒントは多々あると思いますので、ぜひご覧ください。

http://www.itbt.biz/333eigyo/etc/free_seminar_001.html

今日の一言)熱心さのベクトルを自分の成功ではなく、関係者の成功に向けるだけで、心の余裕が取り戻せる。

 

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本年の一日一言は、『松下幸之助 成功の金言365』を毎日1ページずつ読んで、自問自答するという趣向です。

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