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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

3月14日 常識からの解放~"非常識"な地震だから(#295)

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自問自答)みずからの知識を超えるほどの、強い熱意をもって、常識から自分を解放せよ!

祈りが通じました!例の仙台の社長から連絡がありました。涙があふれました。また、他にも気になっていた方からも連絡がありました。よかったです。

 

とはいえ、これからが大変です。被災地の方はもちろん、日本中が大変なことになるはずです。

たぶん、終戦直後並みの経済的混乱が、これから本格化することでしょう。不況というより、混乱という言葉がふさわしいような、そんな事態です。

こういうときに、今までの常識は通じません。イノベーションが必要です。

ただ、今回世界中が驚愕したように、日本人の大災害時での秩序の保ち方は、世界レベルでは"非常識"のようです。この特質があれば、必ず驚異の復興、しかも災い転じて福となすような復興も可能ではないかと思っています。

 

話は変わりますが、今回ちょっと残念だったのが、原発の安全基準。

以前、何かで読んだのですが、エレベーターの安全基準というのは、最大積載量表示の1000倍の負荷に耐えるレベルなんだそうです(この辺、うろ覚えなので、専門家からのご指摘があれば幸いです)。つまり、表示が1tならば1000tまでの重さに耐えられるように作っているということです。

エレベーターに1000tのものをどうやって積めるのか?比重の重いウランで満たすとそのぐらいなんでしょうか?理科が苦手で分かりませんが・・・(←調査と計算の労を惜しんでいるだけですね・・・)。

まさに"非常識"な基準です。

ところが原発は、津波の大きさが想定以上だったので事故になったとの発表。

どのぐらいの大きさの津波が"非常識"なのか、私には分かりませんが、10m以内なら"常識"の範囲のように思いました。

少なくとも、エレベータの安全基準よりも、原発の安全基準は、"常識"の範囲内のようです。

原発の安全基準が"常識"の範囲で良いわけがないと思うのは、私だけでしょうか?

 

今日の一言)世界レベルでも"非常識"な特質を持つ日本人なら、必ずやれる!

読者の方から、メールでコメントをいただきました。

> エレベーターの安全係数、1000倍はさすがにないです。10倍です。
> ↓
> http://www.kaji-tr.com/news/news12.htm

なるほど。これは、私の記憶違いだったかもしれません。

かなり驚いた記憶があるので、10倍ぐらいではという感じもしていますが・・・。

いずれにしろ、"非常識"とまではいかなくても、10倍なら安心と思います。

> 原発については・・・・とやかく言うのは避けますが、電力会社も原発プラントメーカーも
> 良い仕事をしていると思います。僕は。

これについては、言葉足らずだったかもしれません。

私は、原発の安全基準の話をしているだけでして、とにかく"非常識"なぐらい、つまり、みんなが「スゲェー」と思うぐらいの安全基準でないと怖いのではないかと言っているにすぎません。これは、同意してくださる方も多いのではないでしょうか?(もちろん、安全性とコストはトレードオフということぐらい私も承知しています。)

そして、私も現場の方々の頑張りには感動しています。

Twitterで見ましたが、原発の職員の方々は、「自分たちの命がどうなろうとメルトダウンは絶対に防ぐ」という気持ちでやっておられると聞いています。

自衛官は、入隊のときに、自分の家族が被災していても任務優先という誓約をしているとも聞いています。

警察官、消防官の方も同様でしょう。地元の自治体の方々も一緒だと思います。

今回の災害で、日本人のモラルの高さはもちろん、こういった職業意識の高さに改めて気がつき、感動しています。

ということで、もし現場の人たちががんばっているのに勝手なことを言っている、と感じられたのであれば、誤解だと申し上げるしかありません。

 

ただ、その上に立つ人たちは、がんばっているだけではやっぱりダメだと思うのです。

菅総理も枝野官房長官もその他大臣たちも、またお役人も、東電の経営陣もがんばっていると思います。

しかし、上に立つ人間には、私は"非常識"なまでの完璧さを求めていいし、求めるべきだと思うのです。

もちろん人間は完璧ではないので、100%のことはできないと思います。また、平時にそこまでも必要ないと思います。

でも、危機のときに自分はパーフェクトにやりぬく覚悟があるという人でなければ、政治家や大組織のトップにはならないでほしい。そう思います。

厳しい見方かもしれませんが、その覚悟がないと、現場で命をかけている人が報われません。

※これも、がんばっているトップへの非難ととられるといやなので、あくまで私の希望だと申し添えておきます。

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