まだ顧客がいないときに最初にやるべきこと(#210)
Q)新規事業や新商品販売、つまりまだ顧客がいないときに最初にすべきことは何でしょうか?
コンサルタントとしては、ある意味恥をさらすような事例をお話ししなければなりませんが、お役に立つ方もいるだろうと思い、あえて公表します。
あるクライアント(A社)で新サービスを企画しました。
某コンサル会社に一年指導を受けたのですが、なかなか見込み客とのアポが取れません。そこで我々の出番となり、テレアポのスクリプトやアポを取る手順を見直しました。
理屈の上ではうまく行きそうで、A社の社員たちのモチベーションも上がりました。
すぐに結果が出ると思っていたのですが、なんと以前よりもアポが取れなくなってしまいました。
急遽、抜本的な見直しをしたところ分かったのは、ターゲット企業の現状の課題やニーズなどの情報がほとんど取れていないということでした。
そこで、まずは情報収集をするという形でクライアントと一緒に手順を見直したところ、A社の社長も社員もやれそうだという感じになり、ようやく道が開けてきました。
実を言うと、最初に情報収集するということは、我々333営業塾のもっとも重視するところだったのです。
しかし、これまで1年以上結果が出ていなかったので、早く結果を出したいと焦って、目の前の課題解決(アポが取れないこと)に注力してしまったのが失敗の原因でした。
情報収集を最初にする利点はいくつかあります。見込み客に響く言葉の発見につながるのが一つ。よりよい提案ができるようになるのが一つ。
もっと重要なのはアポを取りやすいこと。商品説明に伺いますというとほとんど断られますが、お話しを伺いたいと言うと会ってもらえる率は高くなります。新規開拓においては、まずは会えないと話にならないのです。
さらに利点もあります。ヒアリングのスクリプトさえ作れれば、初心者営業マンや技術者など営業職でなくても対応できます。その上、営業で本当に大切な聴く力の訓練、すなわち営業マン教育にもなります。
今日の一言)まだ顧客がいないときに真っ先にすべきことは、情報収集を目的に見込み客に会うこと
コミュニケーションについて一緒に考えるメルマガ「週刊突破口!」はこちらから