自腹を切ってセミナーに行って、いい話を聞いたので職場で話をしたら、無視されたり非難されたりするのはある意味当然(#140)
相手が聞く耳を持つまで辛抱できるかが職場改革のカギ。
●解説
本やセミナーから、とてもいいことを知った。それと比べるとうちの職場はおかしい。なんとか変えてやろう。
そう思う気持ちは尊いと思うのですが、往々にして理念が先走ってしまい、職場で浮いてしまう人が多いようです。
かくいう私も、何度もそんな失敗をし、周囲の無理解を嘆いていた時期がありました。
もちろん私がバカだったのです。
特に、××先生がこう言っていたから、などという理由で説明を始めるのはサイアク。職場の人たちは、××先生の名前は知っているかもしれませんが、どういう人柄の人で、どういうことを言っていて、どういうことをやってきた人かなんてまず知らない。
逆に、権威を使って自分の正当性を主張する輩と反発を受けること必至です。××先生の評判まで貶めることさえある。
もっと重大なのは、××先生の言葉があなたの言葉になっていないこと。人はこういうのはしっかり見ているものです。借り物の言葉では、人は動かない。
××先生の言ったことに納得したのであれば、まずは自分でやってみることです。正しければ必ず成果が出るはず。
ただし、一直線に成果が出ることはありません。××先生は、多くの人が共通で使えることを教えているのであって、あなたのケースに合わせて話をしているわけではないからです。
だから、多くの試行錯誤が必要になる。試行錯誤の中で、××先生の言葉は、あなたの言葉になっていきます。
成果を出せば、逆に周囲がどういうふうにやったの?と聞いてくるでしょう。聞く耳を持った状態になるわけです。
その時点で、あなたの言葉であなたの体験を語ることができれば、周囲に一人一人賛同者が増えていきます。
職場改革をしたければ、まずは自分で実績を出す。実績を自分の言葉で語れるようになる。ここまできてようやく賛同者がポツポツ出てくる。そういう時間間隔です。
その後もちょっとずつ賛同者を増やしていかなければならない。最初の時点で賛同してくれなかった人は、もっとすごい実績をもっとすごい言葉で語れるようになるまでは、振り向いてくれません。
職場改革を目指す人に、必要でかつ最も重要な資質は、辛抱強さだと言えます。
●裏解説
辛抱といえば、松下幸之助さん。
松下政経塾というとエリート集団のように思うでしょう。秀才中の秀才を厳しく選び抜いていると。
そういう面もあるでしょう。ただ、私には以下の逸話が気になります。
松下幸之助さんの存命中は、最後に松下さんの面接がありました。そのときに聞くことは一つだけだったそうです。
「あんた、辛抱できるか?」
政経塾出身者の前原国交大臣の政治家としての資質は私にはよく分かりません。ただ、前原さんは辛抱強いなあという感じはあります。
民主党代表時代も、軋轢の中辛抱強くやっていたように思います。
そんな前原さんでも「堀江メール事件」一つでつまずくわけです。小泉内閣を追い詰める絶好のチャンスだと、ついつい飛び乗ってしまったんでしょうね・・・。
一瞬辛抱を失った結果だといえるでしょう。怖いものだと思います。
そもそも、自主開催のセミナーに自腹を切っていくこと自体、変わり者と思われています(私は、その変わり者相手にビジネスをしていますが(笑))。
だからこそ、余計に慎重にやらないと。
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