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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

必要条件と十分条件を学びなおそう~やっぱり不断の努力が必要なのだ(一日一言 #88)

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努力するものに成功の女神は微笑むが逆はない。努力していても成功の女神は微笑まないかもしれないが熟達はできる。

●解説

世の中には必要条件と十分条件の区別がつかない人が多いようです。

ちょっと高校の授業の復習をしますと、AならばB(記号で書くと、A⇒B)という関係がなりたつとき、AをBの十分条件、BをAの必要条件と言います。

「十分から必要に流れる」とおぼえるとよいでしょう。

なお、A⇒BかつB⇒Aという関係が成り立つときは、AはBの必要十分条件(もちろんBはAの必要十分条件にもなります)と言い、A⇔Bと書きます。

私は、実は成功という言葉自体にいろいろな手垢がついているので使うのが嫌いなのですが、しかし「成幸」などと書くのも好きではないので、単に成功と書くことにします。

ここでは、実績的にも金銭的にも人間関係的にも恵まれて、幸せな人を成功者と呼びたい。

さて、「成功している⇒努力している」は私は真だと思います。努力は成功の必要条件ということです。これは例外を見たことがない。あれば、ご教示ください(貴重な事例です)。

しかし、「努力している⇒成功している」は必ずしも真ではない。努力しているのに、成功していない人を私は何人も知っています。

世の中には、「成功している⇔努力している」と思いたがる人が多いのですが、身も蓋もない私としては、実例から考えても違うとしか言いようがない(成功の定義が違えば変わるかもしれません。私の定義はすでに示したとおり)。

いくら努力しても成功する保証はないのだということをまずは頭に入れてください。

●裏解説

それでは、何を求めて努力をすればよいのか。

私は、努力自体に喜びを見つけるのが一番だと思います。

もう少し詳しく言えば、努力すると、熟達していきます。その熟達の成果を楽しみに生きることが大事だと思うのです。

やり方としては、難しすぎず、易しすぎない目標を自ら定め、それを日々達成していく。そのこと自体に喜びを見出す。

ゲームや趣味はまさにこれです。仕事にそのモチベーションを持ち込めれば、たとえ成功しなくても必ず幸せはやってきます。

そのためには、目標は自分で定めることと、目的を持つことです。

目的とはどういうことかというと、ゲームであれば勝利の条件などといったものがあるはず。そういうのが目的です。

延々終わらないシミュレーションゲームなどでも目的はありますよね。スポーツや釣りなどの趣味でももちろんあるはず。目的があってこそ、面白い。

それと同じく、仕事にも目的がないと続きません。

社会的に意義のある目的は、成功の確率を高める効果があるようなので、成功を目指す人はそのような目的を持つのが良いでしょう。

そうでなくても、何らかの目的を持つ。家族の幸せでもいいし、従業員の幸せでもいい。

ただ、金儲けを目的にするとうまくいかないというのは、『モチベーション3.0』にも明記されているので、避けるのが無難かもしれません。

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「不断の努力」などと聞いて、ビビる必要はありません。

気持ち的にはラクーに毎日続けられることをやりましょう。

それが、いつの間にか足がかりになって、うまくいっている人もたくさんいます。

ただ、人まねはダメです。先に始めた人にはまず勝てません。

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