会社員が自主的に学ぶべきことは「お金」のことだと思う
日本では、学校教育の中でお金について勉強することは、ほとんどないと思います。
僕個人的には、小学校から学んでおくべきことだと思っているんですけど。
以前、ある大学生たちが、自分たちでイベント活動をする場合に、とにかくボランティアだけで運営しようとしていました。イベントで学生の前で話をしてくれる人もボランティア。運営もボランティア。会場も無料で貸してくれるところを探す。
しかし、これでは一流のスピーカーは呼べませんし、素人の運営がミスっても文句は言えない。会場も便利なところは借りにくい。
もちろん、これでいいイベントもあると思いますし、社会人でもそういうイベントを必要とすることはありますが、あくまで一時的なものであって、例えば毎月やるとか、それは難しいわけですね。
さらに、自社の給与明細書を、全項目把握していない会社員の方も少なくありません。基本給と各手当の意味、違い。どの項目が課税対象で、どれが非課税なのか。
さらには、控除されている項目すべてを理解しているか。40歳になるまで控除されない、介護保険とは何なのか。なぜ、突然40歳から控除されるのか。本当に保険なのか、とか。
中には、控除されている金額の同額以上を会社が負担していることを知らなかったり。基本給30万円(手当なしとして)の人の給与は、30万円ではないわけですね。プラス数万円、交通費があればもっと、を会社が負担しているわけです。
例えば、町会のみなさんで日帰り旅行に行った場合の収支書です。左側がIN、右側をOUTとしました。名称は、作成する人によって違いますので。INは、繰越金と入金、OUTは出金、支払いですね。
こういうものを、一般的にはT字勘定と言いますが、お金の計算の根底の知識です。簿記などのように、専門的なものはプロに任せるとして、このくらいが理解できない人では、会社員、いや、社会人として成立しないと思うのです。
100万円の売上を上げた社員が、「すごく売り上げたので、給与を上げてください」と言ったとします。しかし、原価が70万円だと、30万円の中から給与が支払われるわけです。それ以上はあり得ない。
新入社員だけでなく、中堅層でも、このあたりに疎いと感じる方は、ぜひ今からでもお金の勉強はしておくと良いと感じる今日この頃です。