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管理職は罰ゲーム?リモートワークが増えると管理職になりたいと思うのか

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今朝、運転しながらラジオを聞いていると、「管理職の罰ゲーム化」なんて言葉が耳に入ってきました。すべては聞き取れていませんが、テレワークが増え、以前にも増して管理職になりたくない人たちが増えているのだとか。おこで、ネットを探ってみました。

管理職が「罰ゲーム化」した10の要因」(リクルートワークス研究所)

管理職が罰ゲーム化するベースにあるのは、バブル崩壊以降続く経済の長期低迷です。人件費を抑制したいという狙いから管理職を減らし、同時にピラミッド型組織の階層を減らす「組織のフラット化」により、意思決定のスピードを速くして事業の成長を促そうとしました。

管理職を減らしている、というと、「え?」と思ってしまいますが、次の文章で理解できました。

とはいえ、降格や解雇というドラスティックな手段を取ったわけではありません。バブル期まで、どんどん作った担当課長、課長補佐などのポジションを新たに作らず、管理職を「増やさない」という方法で自然減させていきました。そのため部長以上の管理職は大きく減らず、ファーストラインマネジャーがリソース不足というバランスの悪い状態が現在の姿です。

ファーストラインマネージャーという聞き慣れない言葉ですが、つまりは「管理職」とは名ばかりで、プレイングマネージャーが多い、ということですね。営業で言えば、売上ノルマを持たされる課長、といった具合です。(銀行などに多そうな)

「売上を落とさずに部下の管理をしろ」

無茶苦茶なお話のようですが、日本企業では多いですね。そもそも日本企業の多くでは、管理職の業務範囲を定義しているケースは少ないと感じています。また、管理職としての能力ではなく、例えば営業成績が良い人を営業部署の管理職にする、みたいな。

また、テレワーク、リモートワークが増えたことで、管理職の役割が見えづらくなっているのも、管理職になりたいと思う社員の減少に拍車をかけているようにも感じられます。

管理職ならすぐわかる「リモートワークさせてはいけない人」の特徴・ワースト2」(ダイヤモンド・オンライン)

リモートワークに必要な「2つの能力」があるかどうかで見極められます。1つめが「文章力」です。なぜなら、リモート環境では直接の会話がなくなる分、メールやチャットで「的確な文章を作って相手に伝える」という作業の重要性が増すからです。文章力がないと、1つのメッセージを作るのに時間がかかりすぎたり、伝えるべきことが伝わらなかったりします。
2つめが、自分で考えてタスクを分解したり、自ら行動したりする「自律性」です。監視の目がないとやる気を起こさず、何もしようとしない人は世の中にたくさんいますよね。「文章力」と「自律性」がない人をリモート環境に置くと、生産性がものすごく下がりますし、ヘタすると生産性がゼロになる場合もあります。

以前、アメリカの大手のIT企業のトップが変わった際に、リモートワークを禁止した例を思い出します。あのときは、自社ではない仕事をして、ダブルインカムをやっている人が多かった、という報道でしたが、やるべき仕事をしない人、というのもいたのでしょうね。生産性の低下というか。

僕自身を振り返ると、大学卒業後、日本に帰ってきて、知り合いに誘われるままに旅行会社に就職しました。そのときは、早く管理職になりたかった。その理由は、平社員では守備範囲が狭いから、

「あなたは、それをやらなくていい」と言われるけれど、管理職の彼らより、その国に詳しいし、見ていて「違う、違う」なんてことを感じたから。

なので、係長になったときは、守備範囲が増えて嬉しかったです。別に偉そうにしたいわけでもなく、また、給与も特段増えたわけでもない。でも、そうやって守備範囲が増えていくのが楽しかったんですよね。

その後、転職した旅行会社で、取締役と話しているときに「あと、10年もすれば部長になれるよ」と言われ、即座に辞表を出しました。(笑)

その後は、IT企業でいろいろとやらせてもらいましたが、それはある程度の役職に就いていたからで、そうでない、中年の平社員ではやらせてもらえなかったことが多いように感じています。

管理職が罰ゲームなんて、そんな会社にしたくないものです。

罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法

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