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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

中小企業を狙うM&Aは要注意!

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我々、中小企業にとって、恐ろしい事件が起きています。

詐欺同様の買収案件まで手がけるM&A仲介の真実 ルシアンHD事件で問われる仲介会社の倫理観」(東洋経済オンライン)

「資本提携に関するご面談の依頼」――。この表題で始まるこの書類には、クライアント企業の要望に「貴社の事業領域が正に合致している」として、M&Aを勧誘する内容が記されている。送り主は、M&A仲介大手のM&A総合研究所。親会社のM&A総研HDは、東証プライム市場に上場している。

当社にも、しきりにM&Aの仲介会社から郵便でのDM、メール、電話と、同じ会社の別担当者から連絡が来ます。

後継者に悩む企業が増えている中で、M&Aは条件さえ良ければ聞いてみたい話かもしれません。そこに、仲介会社から連絡が来るわけです。

(注:現在は、仲介会社は仲介だけで、詐欺に加担したと報道されているわけではない、と認識しています)

「まさに吸血型M&A」高齢化に後継者不足...悩める経営者を狙って資金吸い上げ 悪質"買い手企業"に専門家「素人の手口とは思えず」【調査報道】」(TBS NEWS DIG)

「要因は2つある。1つは、2020年に菅政権が『日本の経済成長の阻害要因は、中小企業の生産性の低さだ』として、M&Aを積極的に支援する『国策』を次々に打ち出したこと。もう1つは、コロナ禍が沈静化した後、補助金が打ち切られ、資金繰りに苦しむ企業が続出したことだ」

M&A促進は、必ずしも悪いことではありません。ただ、中小企業の経営者が、M&Aに詳しくないことから、仲介会社、そしてM&Aを持ちかけてきた企業の言いなりになってしまい、安易に契約してしまうことで問題が起きているのが現状です。

--ルシアン社の手口は。

「ルシアン社の場合は、仲介会社を通じて中小企業を買収し、まともに経営に取り組むどころか、契約を守らずに、株式の譲渡金を払わなかったり、負債を創業者に押しつけたり、あげくの果てに倒産に至ったケースもある。吸い取ったカネで、他の企業を買収し、更に巨額のカネを吸い取ろうとする。昆虫の「タガメ」が、活きのいい魚から血や栄養を吸い取る。標的がボロボロになったら次の魚を狙う。そんな比喩が一番当てはまる。まさに吸血型M&Aだ」

上記の報道動画の中では、手付金を支払うとか、そういうこともなく、一方的にお金を巻き上げる仕組みになっていることがおかしいのですが、そこすらも分からない経営者が、少なからずいるということかもしれません。

たしかに我々、中小企業の経営者は、M&Aのプロではないので、どういうことが知識として必要なのか、を理解していないケースが多いのでしょうね。

報道にあるように、買われる側も弁護士を含め、プロの用意が必要になる、というのが正しいのでしょう。

仲介会社は責任を持ってくれなさそうですので、余計にこういう防御が必要だ、ということであるようです。

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