リモートワークの時代、どのように評価をするか、平等と公平を間違えない
先日、社内の一部でリモートワークを実施している企業の経営者の方とお話をする機会がありました。リモートワークが100%の部署もあり、また半分ほどの部署もあるとのことで、各部署の管理職の方の中には、評価について頭を悩ませている方がいらっしゃるようです。
今まで目の前にいるのが当たり前だったものが、突然リモートワークが始まったわけですから、ルールや方法が整備されないままに実施している企業も少なくないと思います。現場は当然、試行錯誤しながら、になるわけですね。これは、人事部門に押し付ける話でもありませんし。
さて、その昔、ファシリテーションを学びたいと思い、日本でほぼ初めてくらいに発行された訳本を読みました。その中には、「ファシリテーターとは平等でなければならない」と書かれていました。僕はとても違和感を感じていたのですが、その後に日本ファシリテーション協会に所属していたとき、当時の副会長である森時彦さんとお話をする機会があり、そのことについてお尋ねしてみました。
「大木さん、あれは誤訳ですよ。原作ではfairnessと書かれています。公平というのが正しいです」
なるほど!それならすっきり腑に落ちます。
報道などでコメンテーターの中には、平等と公平をごちゃまぜに使っている人がいますが、平等と公平は全く別物だと思っています。なので、部下の評価を一律に「平等」でやろうとすると、不公平が生じてしまう、と思うのです。
簡単に言うと、例えば100の成果を出している人と、20しか成果が出ていない人を平等に評価してはいけない、ということですね。公平というのは、この二人に差をつける、ということ。100の人がバカを見ない。20の人にきちんと理解してもらう。
ここが分からずにいると、間違った評価をしてしまいかねないですよね。そんなことを感じた今日この頃です。