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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

みずほ銀行経営陣辞任劇に見る「責任」の取り方

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元ソフトバンク社員としては、第一勧業銀行に口座を持っていたので、今でもみずほ銀行の口座を持っています。

そのみずほ銀行で、経営陣が辞任するということになったようです。

みずほFGの坂井社長とみずほ銀行の藤原頭取 来年4月の辞任発表(NHK)

さて、これでシステムトラブルが起こらない、起こりにくい会社になるのでしょうか。

※このブログは、みずほ銀行を追求するものではなく、企業のサンプルとして書いています。

日本では、芸能人や政治家をはじめ、「辞任」が責任の取り方だ、となってしまっているフシがあるようですが、果たしてそうでしょうか。日本経済新聞にこんな記事がありました。

言われたことしかしない みずほ障害頻発4つの「真因」(日本経済新聞)

金融庁が「過去のシステム障害も踏まえた危機管理を含む高度な専門性が求められる」とした最高情報責任者(CIO)は人事畑の石井哲氏(来年4月に辞任)がつとめていた。障害時に影響の大きさを正確に判断し、的確な指示を出すことが求められる要職だが、ある金融庁幹部は「『初めまして』という人材を起用した坂井社長の任命責任は重い」と語る。

ここに、どうやら原因の本質の一部があるようですね。これでは、IT開発の現場を軽視していた、と言われても仕方がない。記事のタイトルもすごいですしね。

2月のATM障害では、通帳やカード取り込みが発生していたにもかかわらず、障害を報告するメールが頭取まで行かない「A2ランク懸念」(行外に軽微かつ限定的な影響を及ぼす障害)に位置づけられていた。みずほ銀の藤原弘治頭取は「ネットニュースで知った」と会見で明かし、衝撃を与えた。

「ネットニュースで知った」と、ものすごい話ですが、それを口に出してしまうリテラシーに驚きました。

もう一つが取締役会のあり方だ。金融庁の担当者は「社外取締役からシステム障害について重要な提言や意見があっても、執行側が具体的な行動や報告をしない」と指摘。こうした風土は職員に広く通じるとした。

僕自身、いろいろな会社や事業の立ち上げに関わった経験から、ここが一番の問題だと思っています。風土、ですね。

2003年に、靴下の会社「福助」の再生に尽力された、藤巻幸夫さんの話を伺ったことがあります。当時、大阪府堺市の工場内にあった本社に、社長として出社した藤巻さんの服装は、白のTシャツにジーンズ。とにかく、和ませようと思ったそうです。

ところが、出社した藤巻さんの姿を見ると、席に座って仕事をしていた社員が全員立ち上がり、最敬礼で挨拶をしたそうです。それを見た藤巻さんは、この文化、風土は変えなくちゃいけない、と思い、その後は風土改革からスタートしたそうです。

そして、現場の声を聞くために、中間管理職と一緒に一般社員と話し合う、ということを繰り返し、中間管理職のフィルターで、上司が好む報告にならないようにした、とのことでした。

企業文化、風土というものは、一人二人のクビを挿げ替えたくらいではどうにもならない、ということですね。今回のことから、藤巻さんのことを思い出しました。

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