社員に低いスペックのPCを渡す理由と、人件費の最大効率化の垣根
サイボウズ式に興味深い記事がありました。
サイボウズのPC標準機はどれもメモリ32GB積んでるって、正直ムダじゃないですか?(サイボウズ式)
「なんだ、Windowsか」いやいや、そういう話じゃなくて。
企業の情シスの方とお話をしていると、「システムに詳しいわけではなく、ネットやメール、ExcelやPowerPoint、Wordしか使わない社員に、高スペックのPCを貸与するのは無駄」といった発言を耳にすることがあります。
僕自身、前職で超低スペックのPCを渡されたことがあり、必死で個人PCを持ち込む許可を交渉したことがあります。低スペックのPCだと、そもそもやる気もなくなってしまうものですから。
MacでもWindowsでも、パソコンの挙動はハードウェアとしてのスペックと、OSのバランスによって変わるのはみんな知っていること。特に情シスの方なら、ほぼ間違いなくご存じだと思います。それなのに、低スペックの端末を貸与する判断に至るのは、会社の方針であることが多いですね。ITに予算を割かない企業では、特にコスト的に目立つハードウェアのスペックを落とさざるを得ない。
しかし、現在はモニターの解像度が上がるに従い、ソフトウェアの容量も大きくなり、ある程度のスペックを要することが多いわけです。それなのに、コストだけでパソコンを決められてしまうと、ソフトが起動するのを待つ時間とか、更新するのを待つ時間とか、いろいろ無駄な時間が発生し、さらにそれはストレスにもなります。
人件費の最大効率化なんて言われているわりには、パソコンやモバイル端末のスペックを落としてしまうと、かえって人件費が非効率になってしまうわけですね。結果的に、不要な残業に至ったりするわけですよね。
超高スペックかどうかはさておき、ストレスのない程度に稼働する端末を貸与する。これからの企業にとって、とても大切なことだと感じた今日この頃です。