MBAは経営に役立つのか
MBAという言葉は、知る人ぞ知るかもしれませんね。Master of Business Administrationの略で、Wikipediaによると、
英米圏においては実務経験を有する社会人を対象としたマネジメントプログラムを提供するビジネススクール(経営大学院)、日本においては大学院が、これを授与する
となっています。
僕がシンガポール大学にいた頃は、日本ではまったく聞いたことがなくて、シンガポール大学の中でも社会人経験者だけが受けていた授業だったので、面白がって受けさせてもらいました。今考えれば、もっと真面目に受けておけばよかったとも思う部分もありますが、その聞きかじり程度の授業でも、役立つ部分もあります。
一方で、90年代くらいまでは、日本の大企業に勤めていた人が、会社のお金でMBAを取得するためにアメリカに行かせてもらい、帰ってくると会社を辞めてコンサルティング会社に行く、なんて図式があって、「MBAを取得させると辞めちゃうから、MBA留学制度自体を見直しが必要だ」なんて声を聞いたこともあります。それくらい、マジックワードというか、MBAの肩書があれば収入の高い企業に行けた、なんて時代もありました。
じゃあ、今の時代においてMBAは本当に役立つのか、というところですね。
僕自身は、MBAでもMOTでも、あるいはレベルは違うけどPMPでも、役立てることが出来る人には役立つし、役立てられない人は一生役立てられない、と思ったりしています。
MBAは無駄!正直に言って役に立たない場合もあるのです。(MBA Lounge)
●ビジネスのすべての能力を本当に鍛えられるのか。
(中略)MBAではすべてのビジネススキルを身に付けることができるわけではありません。
当たり前のことではあるんですが、MBAは運転免許証のように取得すれば許可が出るとか、MBAを取得すれば経営が必ずうまくいく保証制度ではありませんので、取得してからの努力が必要になりますし、如何に応用するか、というところが重要になるわけですね。
僕の友人でMBAを持っている人でも、中には役立たない、という言い方をする人もいます。経営にマニュアルはありませんしね。
僕自身、経営は昔の水前寺清子さんの「365歩のマーチ」じゃないですが「三歩進んで二歩下がる」的なものだと感じています。MBAでウルトラCみたいな経営は存在しない。地道にお客様と接し、地道に売上を上げていく。お取引を開始したら継続し続けることが、お客さまに決してご迷惑をおかけしないということの一つ、ということでもあると思っています。
起業なんて簡単なものです。単純に手続きだけですから。大事なことは、そこに理念があり、ビジョンがあり、具体的な数字を積み上げていく仕組みがある。それだけのことだと思います。その「それだけ」が難しいんですよね。
なんてことを、年度末近くになると感じる今日この頃です。なんてな。(和久さん風)