子供がいる人しか採用しない、という心意気
いつもお世話になっているクラウド型バックオフィスサービスのBizerを運営しておられるビズグラウンドの社長、畠山さんのインタビューが掲載されていました。
インタビューの中で、畠山さんが「お互い小さい子供がいるので、お互い様」という話をされています。
「お互い様」という言葉には、非常に重みがあります。働くママの大きな壁は、なかなか「お互い様」の空気が自然にある職場ばかりではないこと。子どもが熱を出して急に休まなければならない事態になれば、職場にも「申し訳ありません」、子どもにも「ごめんね」と繰り返し言う苦しい状況に追い込まれるのは、やはり世の中のパパよりママの方が圧倒的に多いでしょう。
たしかに、多くの企業に勤務しながら小さいお子さんを育てている、特に女性は「子供が熱を出したので保育園に迎えに行く」とか「子供の体調が悪いので今日は休ませてほしい」といったことで、周りに気兼ねをしている人が多いのだと思います。しかし、ビズグラウンドさんでは「お互い様」なので、事あるごとに気兼ねをする必要が無いのは、かなりストレスが軽減されると思います。もちろん、どこでも働ける体制・仕組みは、これからの会社には必要なことなのですよね。
一方で、IT企業の多くが加入しているITソフトウェア健康保険組合では、このような加入基準が設けられています。
- 被保険者の平均年齢が40歳未満であること
- 扶養率については、当組合の平均を著しく上回らないこと (※2)
(※2)扶養率が1.0以上でお断りする場合もあります。ただし続柄が妻・子のみで事業所の標準報酬月額の平均が410千円(27等級)以上であれば扶養率1.5まで加入可能な範囲となります。
【扶養率=健康保険で認定されている被扶養者数/被保険者数】
扶養率が1.0、つまり子供が一人いたら加入できないわけです。保険組合の破綻も多いので、こうなってしまった経緯は分かる気がしますが、それにしても時代に逆行した加入基準になっていると感じます。
働き方の変革、ワークスタイル変革という言葉を聞く機会は増えてきていますが、こういった具体策に落としこむ必要がありますね。そう感じた、僕にとって良記事でした。