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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

日本にExcuse Meがあれば、もっと元気になれる

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昨日、クアラルンプールからシンガポールに移動してきました。飛行時間は約45分。羽田空港(東京)と伊丹空港(大阪)くらいの飛行時間ですね。国際線ではありますが、感覚は国内線程度の気軽さで利用している人が多いように感じました。

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シンガポールに到着してからは、ピンポイントで移動できるタクシーを中心に利用していましたが、夕方以降は渋滞の心配があるため、シンガポールの地下鉄(MRT)を利用してみました。乗り換えも非常にラクな作りになっていて快適です。乗っている人たちの多くは会社帰りだと思いますが、それぞれに気遣いを感じる言葉があります。

それは「Excuse Me」です。

Excuse Meと言えば、僕たちが中学生の頃に学んだ英語であり、基礎中の基礎。おそらく、海外旅行や出張に行って、使わないことはないんじゃないか、と思う言葉です。(現地では必ず通訳がいて、みたいな立派な方は知りませんが)

しかし、なぜかそれに相当する日本語ってないんですよね。これ、僕が大学生の頃から不思議に思っていることです。無理やり日本語に訳すとすると「失礼します」ですが、日本で「失礼します」を使う場面はちょっと違いますよね。部下が上司より先に帰るときに「失礼します」と言うことがあります。あるいは、レストランで店員さんが客とすれ違いざまに少しだけ当たってしまった(袖が擦った程度)ときに「失礼しました」と言うと思います。なので、日本では、「ごめんなさい」ほどではないけれど、なんとなく目下が使う言葉であり、軽めの謝罪に使う言葉という印象です。「Excuse Me」とはイコールではないんですよね。だから、日本では常用されない。

シンガポールのMRTも、日本のピーク時ほどではないにせよ、それなりに混雑していました。なので、降りる際には出入口にいる人に避けてもらわないといけません。なので、「Excuse Me」が多用されていました。相手が目上か目下かは関係ありません。また、別に謝るわけでもなく、「ちょっと避けてください」という意味で使われています。少なくとも、僕が乗った区間では、日本のように黙って誰かの背中を押す人はいませんでした。

日本が言葉少ないことが美徳とされた時代からは、すでに何十年も経っています。でも、残念ながら「Excuse Me」に相当する言葉は生まれてこないようです。必要とされないんでしょうね。黙って誰かを押せばいい。(良くないと思いますが)もちろん、きちんと「降りまーす!」と声をかけて降りる人もいますが、それはほとんどが若い方々(男女ともに)。おじさん、おばさんはまず言わないですね。(言う方がいらっしゃったらごめんなさい)

日本にも、Excuse Meに相当する言葉があり、あるいはきちんと声をかける人が、声をかけない人を上回るようになれば、日経平均株価という、一般の会社員にとっては現実味のないものではなく、もっと街が元気になるように感じました。

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