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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

企業に必要なものは、創業者視点、顧客視点、共創視点

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来週月曜日発売の日経ビジネスが、iOSのNewsstandで発売されていました。iPad Airを入手してから、雑誌を読むのが楽しくてあれこれと読んでいたのですが、ふと日経ビジネスに気づきました。以前は、日経ビジネスの電子版はいつも1週遅れでつまらなかったのですが、最近は定期購読と同じように、前週に発行されているようです。
 
今号の特集は、「会社の寿命」です。以前は、会社の寿命は30年と言われていたものが、最近では18年なのだとか。たしかに最近では、急上昇に伸びた企業がいきなりリストラを始めたり、一世を風靡した企業が大赤字に転落したりと、アップダウンが激しい時代に入ってきていますよね。
 
この特集の中で、企業に必要な3つの視点について書かれていたので、自分なりに整理してみました。
 

1.創業者視点
創業者が培ってきた視点も、二代目、三代目となるに従って薄れてきます。しかし、これがなくなってしまうと、私利私欲に走る二代目が出てきたり、カジノにつぎ込んだりするような経営者が出てくる。あるいは、本業ではない不動産や投資に注力してしまう。そうなると中長期な視点が薄れて、近視眼的な企業になっていく。80年代以降、米国から導入が進んだ株主至上主義がその原因とも言えるようです。1993年に株主代表訴訟が簡単になり、2003年には全ての上場企業に四半期決算が義務化され、さらに、J-SOXなどの導入により、本業以外の業務が激増しました。
また、ネット証券の普及によりデイトレーダーが急増、経営者がどこを見て経営すればいいのかわからなくなってきた。
もちろん、サラリーマン経営者でも、しまむらや参天製薬のように、一人の経営者が長期政権を持ち、安定成長する企業もあります。それらは、創業者のDNAをしっかり受け継いでいるのだ、ということのようです。
これは本当に難しい問題だけど、視点がぶれなければ達成できる、とも言えるんだと思います。
 

2.顧客視点
日本企業の多くは、合理化、効率化という言葉を信じて、顧客視点を置き去りにしてきた感があります。被害者が15,000人を超えたカネボウの白斑問題はその極み。最近の食品偽装問題も、その典型例かも。中には、アレルギーを申し出てきた人だけ国内産の牛肉を出すといった、組織的な偽装もあったようですし。
顧客より利益に走り出すと、小売店のつきまとい接客、ネットで不要なソフトのインストール、居酒屋などのお通し、などが出てくるようになる、とあります。携帯ショップの要らないサービスのセット販売もそうなんでしょうね。
顧客よりもリスク回避優先の、ネット上の極端に複雑なパスワードや金融機関の情報変更の煩雑さ、ということが書かれていました。たしかに、メガバンクの法人口座がWindowsでしか動かないのも同じようなものかも。ふりがなはカタカナだけとか、住所の数字を全角で入れろ、とかも同様に自社都合ですよね。
そういう意味では、アップルストア銀座店の修理を担当しているジーニアスバーはすごいと思います。売り上げに直結しないスペースを、銀座のど真ん中のワンフロア(現在は4階全フロア)に設けているのですから。
 

共創視点
ここでは製造業について書かれていますが、IT企業にも言えることだと思います。日本企業は独創は得意ですが、共創は苦手、というかやりたがらないところが多いですね。なんでも、自社製品がいい、とする傾向があります。アップルのように自社で作ることを止めるとか、逆に鴻海科技のように徹底して下請けをやるという考えは出てこない。下請け孫請けといった多重構造を作ることはやるけれど、大きくなると独創に走り始めがち。
今の日本の若いベンチャーたちは、少しずつ共創に目を向け始めている気がしますが、古い企業には出来ない。シャープは共創できないから栄華が続かなかった、とシャープ元副社長の佐々木正氏は強調していらっしゃいました。
たしかに、企業の存続は昔よりも難しくなっていることを感じます。
最近では、大手ゲーム会社がリストラを始め、大手ネット企業が赤字に転落、リストラも噂もある一方で、同業界でありながら、そうはなっていない企業も存在します。学ぶべきは、自社より大きな企業、古くて名のある経営者ばかりではなくなってきているのでしょうね。
 
会社を作るのは簡単。今では昔のように資本金1,000万円以上なんてことはなく、理論上は1円だって作れます。オフィスも要らない、オフィスだってダミーの人も多く存在しますし、電話だって携帯電話に転送すればいい。パソコンひとつあれば仕事ができる人もたくさんいます。だからこそ、「存続」ということを真剣に考えないといけない気がしています。早稲田の根来先生が書かれた本を予約しました。

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