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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

社長になりたくて独立しました、という創業

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以前、とあるところでお会いした方が「いつか社長になりたくて、独立しました」と、満面の笑みで仰有られて、少し戸惑ったことがあります。落語の世界ではなく、実際にそういう方がいらっしゃるのだなあ、と驚いた記憶があります。
 
そういえば、もう無くなってしまった会社ですが、創業すぐに、まだ大した売上も上がっていないのに、立派な社長室を作っていた人がいましたが、もしかすると同じ心境だったのかも知れませんね。
 
前職のソフトバンクでは、グループ会社がたくさんあり、あちこちに社長がいたせいか、さほど「社長!」と呼び合う事がない文化でした。孫正義社長でさえ「孫さん」と気軽に呼ぶ社員がいたほどです。もちろん孫社長も「社長と呼べ」などとは言いません。気にせず会話は進みます。
 
僕自身、自社の人間から「社長」と呼んでほしくないんですよね。他社の人からも、できるだけ呼んでいただかないようにしています。少しでも親しくなると、お客様でも、そうでないお取引先でも、「社長はカンベンしてください」とお話しています。なんとなく、お尻がムズムズするというか、心地よくないのですね。
 
社長か、部長か、課長か、あるいは一般社員か、というのって、最終的には役割の違いだと考えています。もちろん僕は創業者であり、創業者、そして経営者としての責任があるわけですが、だから「僕は社長です」なんてどうでもよくって、イシン株式会社という会社のメンバーの一人であり、社員が気持ちよく仕事が出来る環境を整える役割を担った人間だということです。つまり、社長になりたくて会社を作ったわけではなく、やりたいことをやるために会社を作ったんですよね。スタートが違うというか。
 
最近、学生起業家に出会う機会も多いですが、どちらかというと僕の動機に似ている方が多いような気がします。あんまり「僕、社長になりたいんです」という言葉は聞かないですが、実のところはどうなのでしょうか。
 
どちらからスタートしたから、いいとか、悪いといったことではないと思います。最終的には、腹をくくれるかどうか、だけでしょうから。お仕事をご依頼くださるお客様に対して腹をくくれるか、採用する人に対して腹をくくれるか、そして会社を存続させるためのお金に対して腹をくくれるか。歯を食いしばるという言い方をする方もいらっしゃいますが、意味としては同じことでしょうね。

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