「サラリーマンってさぁ」
サラリーマンという言葉から何を思い浮かべますか?僕自身、ある意味で死語だと思っていたのですが、2007年にヘキサゴンで人気のあった羞恥心とPaboがユニットを組んだアラジンが「陽はまた昇る」という曲の中で、「ニッポンのサラリーマン」という言葉を使っていたのを聞いて、「ほう、まだ使うのか」と思った記憶があります。
まず、「マン」というのですから元々は男性のことなんでしょうね。女性はかなり前から「OL」って呼ばれていましたが、こちらはどうなんでしょう?未だに使うのでしょうか?僕の周りでは「ビジネスパーソン」という言葉を使う方が多いように感じますが。
先日とある懇親会で、僕の前に座った女性が「でも、サラリーマンってさぁ・・・」と、蕩々とサラリーマンの悪口を言い始めました。僕が経営者だということを知っているので、お世辞で仰有っていたのかも知れませんが、とにかくその悪口は延々続きました。内容は少し聞くに堪えない感じ。「えーっ?サラリーマンってそんなにダメですか?」というような。
サラリーマン=会社員という理解でいいのであれば、僕自身も長年サラリーマンをやってきましたし、そのことに誇りも持っています。一方で、ダメなサラリーマンがいたのも事実ですが、それで全体を推し量られても困ります。特に日本の場合、働いている人のうち、会社に勤務している人の比率が高いのですから(すみません、データを持っていなくて)、本当にサラリーマン全員がダメな人だったら、日本はとっくに破綻しているのではないでしょうか。
ま、もちろんその方も日本のサラリーマン全員がダメだと言っているわけではなかったのでしょうし、自分の周りにいる方の愚痴を言いたかっただけかも知れません。ただ、目の前にいた僕にとっては「サラリーマンってさぁ」という言い方が、とても耳に残ったのですよね。
その昔、「サラリーマン」という言葉には、どことなく「お気楽感」を込められていた気がするのは、クレージーキャッツの「サラリーマンはぁ〜、気楽な稼業ときたもんだぁ〜♪」という「スーダラ節」や「ハイそれまでョ」といった歌の影響が大きかったのかも知れませんね。スーダラ節では、飲み過ぎてベンチでごろ寝して、それが止められない。博打はするわ、女性にだまされるわ、この歌の内容を全て日本のサラリーマンがやっていたら、ものすごいことになっているかも。(笑)
クレージーキャッツは子供の頃から好きですが、こういう歌にはなぜか子供の頃から違和感を感じていました。なんでそこまでサラリーマンをバカにするんだろう、って。
単に言葉尻の問題かも知れませんが、あんまりそういう言い回しって好きじゃ無いなあ、と感じた今日この頃です。