evianの水、100万円だと言われたらどうしますか?
昨夜は、一橋大学 イノベーション研究センター長である米倉誠一郎教授の講演「創発的破壊2時間講義」というものに参加してきました。米倉教授は、六本木アカデミーヒルズのセミナーでは有名なので、ご存じの方も多いかも知れませんね。
もうワクワクする2時間でしたが、もっとも印象的だったことが二つありました。
1.evianの水、100万円だと言われたらどうする?
米倉教授が手にしていた250mlのevianの水を参加者に突き出して「この水、100万円だとしたらどうする?」と聞いたところ、
参加者:「買いません」
教授:「つまらないんだよな。中国人だったら『そんなに高く売れるんなら自分で作って売る』と言う。日本人はパッシブ(受け身)なんだよ」
というやり取りがありました。これは衝撃的。
僕自身、アジアとの交流が長いはずですが、しばらく日本にいる間に、この感覚を見失っていました。確かに中国人なら、いいか悪いかではなく、きっとこう答えるだろうな、と思います。「買わない」という、その後の会話を生まないような回答ではなく。
2.海外、特にアジアに対する興味が薄い
米倉教授が海外のお話をされても、特に若い方々が興味を持っていない様子が何度か見られました。寝ていて注意された人は特別としても、海外、特にアジアに対して知識もなければ、興味を持っていないように窺えたのですね。
アメリカ、ヨーロッパに興味を持ってはいけないとは全然思いませんが、アジアも知っておくべきだと強く思います。特に日本国内しか見ていないようでは、今後起業するとか、これからのビジネスをリードしていく人になるのは難しいのではないだろうか、と思っています。結果的に国内を中心としたビジネスであったとしても、今後を考えると世界的な視点って必要だと思うのですね。
とはいえ、こういう場に多数の参加者が集まるのはいいことだと感じました。上から目線のつもりはありませんが「まだまだ、日本っていいじゃん」という感じ。
あ、このお話しも刺激的でした。
終戦時、ソニーの井深大さんは39歳、盛田昭夫さんは24歳。TIME誌でトランジスタの存在を知った井深さんは、コンパクトなラジオを思いつきました。
一方で、バタバタと呼ばれる発動機付き自転車からスーパーカブに移行。この時のホンダの本田宗一郎さんは39歳でした。若い人たちが牽引していたのですね。僕は決して若くはありませんが、非常に触発されました。