企業再生のポイントは、取引コストの削減かもしれない
»
今週の日経ビジネスに、日本航空の再生はむずかしいという記事が掲載されています。確かに、京セラやDDIを立ち上げ、一ベンチャーのDDIがKDDを買収するといったところまで仕上げてきた稲森さんでも、8つも組合を持つフラッグシップキャリアの再生は並大抵ではないのだと思います。
同誌に、慶應義塾大学の菊澤研宗教授が書かれている「会社は合理的にダメになる」という記事がありました。その中に、「取引コスト」という言葉が出てきます。
例えば、ある新ビジネスのアイデアを、頭の固い上司を説得するために時間と労力がかかったり、あるいは説得することもできずに機会損失してしまう。このことを取引コストと呼んでいます。本誌の中には、企業不祥事の例も、こういう「言えない」が原因だと説明されています。
年齢層の高い企業ほど、この取引コストが高いように感じます。また、会社VS組合になってしまう企業も、取引コストが高いのではないでしょうか。小さい会社でも、社長だけが知っていること、取締役会が超クローズな会社などは、取引コストが高くなってしまうように思います。
日本航空のみならず、企業再生、企業を良くしていくためには、この取引コストの削減が欠かせないように感じます。
SpecialPR