連載の補足 やり直せる時代の新教育論
ITmediaエンタープライズでの連載は、年内はこれで終わり。続きは年明けになります。
この連載第2回の中に、ビジネス経験者について記述してます。
ここで言う「ビジネス経験者」というのは、実業経験者である必要があります。ビジネス界にも、理論だけの職種があります。いいとか悪いと言ったことではなく、役割の違いなのですが、教育を出口から考えるときに必要な人材は、実業をやってきた人材であり、その実業に投資していた会社とか、中間持株会社だけを経験した人ではなく、実業です。自社で何かを製造販売していたり、自社サービスを行なっていたり。
僕は、実業・実務ということにこだわっています。虚業と比較する意味ではなく、です。どういうことかというと、例えば新卒でコンサルティング会社に勤め、2〜3年で退職してしまった人が、実業について教壇に立つことは出来ない、と思うことです。もちろんその後に、実業を身につける機会があれば、それば別ですが。
誤解を招かないように申し上げておくと、コンサルティング業界で10年、20年と活躍されている方は、当然のように実業を理解されています。専門分野のある方もいますし、マルチプルに習得されている方もいますし。
コンサルティング会社では、新卒2〜3年でクライアント企業の実業を習得できるほど簡単ではありません。なので、多くのコンサルティング会社では、3年くらいまではリサーチ、電話をかけて調査するような業務、あるいはIT系であればプログラミングに徹する仕事を与えているようです。
なので、2年や3年で退職した人がコンサルティング業あるいはクライアント企業の事業について教える、などということが難しいわけですよね。
大事なことは、人に教えることが出来るくらい体系立てて理解できているか、ということです。あくまで教壇に立つ話ですので。
年末に補足といったエントリーですみません。まだまだ勉強中の身ですが、教壇に立つ以上は自信を持って教えることができるくらいには、勉強し続けなくてはならないと感じている今日この頃です。