お子さんのいる方、そして先生に読んで欲しい本
僕の友人、三田地真実さんの新著が出ます。目次に「ABA」という文字が並んでいますが、こちらは僕がご説明するよりも、NPOつみきの会さんのこちらをご覧いただくほうが分かりやすいと思います。
この本は、お子さんがいらっしゃる方はもちろん、ぜひ学校の先生方に読んでいただきたいと思う一冊です。難しく考えるのではなく、この本に書かれていることを、きちんと実行してみることで、今まで見えなかったことが見えてくる可能性が高いと感じています。
三田地さんから学んだことの一つに、セルフモニタリングがあります。言葉通り、自分を自分でモニタリングする、という意味です。モニタリングの対象は、自分の感情。なぜ今、自分は腹が立っているのか、なぜ今は嬉しいのか。
常にモニタリングするトレーニングをすることで、感情的な行動になったり、防御に走ったりすることを防止できるわけです。
通勤電車に乗っていると、周りに喧嘩を売るために乗っているんじゃないか、と思う人を見かけることがあります。混み合っている中で新聞を広げるおじさん。押しくらまんじゅうの状態で、輪を作ってDSとかPSPをやり続ける高校生。何が何でも入り口付近に立つために体中を突っ張り続けるOLなどなど。
まともに向き合うと腹が立ってしまいかねませんが、その時の自分の感情をモニタリングしてみる。「こんなヤツ、誰だって腹が立つよ」ではなくて、出来るだけ具体的に、詳細に考えてみるんです。
すると、「新聞を広げていることで、自分の白いシャツがインクで汚れた」といった、なぜ自分が腹が立ったか、の具体的な理由が分かってきます。と同時に、さほど腹も立たなくなってきます。
こういった、実は大事なことって、なかなか学ぶ機会がないものです。また、僕の文章を読んでいただいても、なかなか実行できないものですよね。子育てや教育も同じで、聞きかじり程度では出来ないことがたくさんあります。ぜひ、三田地さんの本から、エッセンスを読み取っていただければ幸いです。