ブログを禁止したい企業とブロガーの微妙な関係
先日、とある日本企業の方+外資系企業の方とお話しする機会があり、会社員ブロガーの話題になりました。
その日本企業では、ブロガーを歓迎しないそうで、会社名を公開することはもちろん、出来ればブログを書いて欲しくない。一方、その外資系企業では、トップから「ブログやSNSといったコミュニケーションツールを推奨する」というメッセージが出ているそうです。もちろん、そのうえでルールは定められているそうですが。
日本企業全体がそうではないですし、外資系企業全てが同じルールになっているわけではないのでしょう。ただ、その二つの企業を比較した場合、日本に1,000万以上のブログ(ブロガー数と同一ではないでしょうね)がある中で、禁止禁止と言ってみても現実的ではないかな、という気がしました。どうなんでしょう。
ブログが日本に来て、約5年だそうです。それまでも個人がホームページを作成して情報発信していましたし、BBS(掲示板)で意見交換もされていました。ですが、無料も含めてブログという簡単な道具を手に入れたことで、HTMLなどのタグを書けなくてもネットを介した情報発信が容易になりました。そして、この流れはどうにも止められないのだと思います。(既にあるものを否定しても、どうにもならないですしね)
最近では日本でも、商品発表や各種イベントにブロガーをプレス同様(ときにはそれ以上)の待遇で迎え入れる企業(外資が中心ですが)が増えました。それだけ、無視できない媒体に成長したのだろうと思います。
何が良くて何がいけない。そのルールはしっかり作ったうえで、会社全体(トップも、中間も、部下も)で情報発信するというのはおもしろいな、と思います。
インターネットは、目的ではなく、僕たちのコミュニケーションツールであり、道路や線路に相当するものなんだろうと思います。なので、ガードレールや踏切の設置は必要ですが、通行そのものを阻止するのはむずかしいですよね。無理だろうと思います。
コンプライアンス、内部統制、J-SOXなどが、どんどん導入される中で情報の扱い方に苦慮されているご担当も多いと思いますが、上手に共存できる社会であるといいな、と思う今日この頃です。