売上−コスト=利益
T字勘定とかT勘定というのですが、遠足の精算などに使うアレです。左側に「繰り越し」と「入り」を記入し、その下に合計。右側には「出費」と「残金」を記入し、やはりその下に合計。右の合計と左の合計は同じ数字。
越し、受け、払い、残、という言い方をしますが、お金のもっともベーシックな管理ですよね。基本だと思います。
ただ世の中には、このやり方はともかくとして、売上−コスト=利益ということが分からない人が、少なからずいるようです。
「僕の給料はもっと高くても良い」
何かと比較しているのかも知れませんが、売上−コスト=利益の数式でははじき出せないようなことを言う人を見かけることがあります。
これは昨年、とあるベンチャー企業の社長から聴いた話です。社員の方が、給料が安い、と陰で愚痴を言っているらしい、と。で、陰で愚痴を言うことはともかくとして、彼の上長と一緒に、何が根拠なのか聴いてみようということになったそうです。
「同い年の友人のほうが給料が高い」
聴いてみると、友人は違う会社、会社の規模も違う、職種も違うそうです。なのに「同い年」をキーに「給料が低い」と。
彼は営業職なので、自身が売り上げている金額を知っていますし、物販ですからコストも分かっているそうですが、そのことを話しても理解を示さなかったそうです。
その社長は、自分のいろいろな面での力不足を感じていたようですが、社長の力量はそれはそれであるのかも知れませんが、社員の方はそれで良いの?と疑問に感じました。同じ会社員として。
最近久しぶりにその社長に会ったら、その社員の方はその後すぐに退職したらしいのですが、最近また訪ねてきたそうです。もう一度戻りたいとのこと。理由は聞いていませんが。
あまりお金目当てで転職したり、給料のことで会社に不満を持つのは好きではないのですが、それ以前に利益の数式くらいは理解することって大事だな、と改めて感じた次第です。