私服の至福。
甥っ子(3歳ぴったり)の洋服を買うのが0か月のころから趣味で、お蔭さまで、子供服ブランドの特徴はたいてい押さえました。以前は、「50cmって何?」「70㎝って何?」でしたが、今では、だいたいの月齢もそくざにわかるようになりました。
さて、昨日もデパートぶらぶらしている内に、GAPに入りまして、甥っ子の私服(しかないわけですが)を買ったのでした。あれこれのキャンペーン中でかなり安くなっていたこともあり。
んで、土曜日とキャンペーンとが重なって、レジは列が。待っている最中に、聴くともなしに、前のお客さんとレジの人との会話を耳にしている内に、はたと気づいたことがあります。
「GAP、スゴイ!」
どこの店もそうなのかはわかりませんが、私がよく使っている池袋のお店は、店員さんがほとんど話しかけて来ません。もちろん、尋ねたいこと(「これで、色違いはありますか?」など)を尋ねることはできる程度に、店内に店員さんは歩いていますが、よく洋服やさんであるような「意味ない話しかけ」(あ、客にとって、です)は皆無に近い。
洋服やさんって、会話術が長けていない店員さんだと、本当に無意味は話しかけをしてくることが多くて、だんだんとそれが苦痛となり、店外に出てしまうこともないわけではありません。
たとえば、
スカートを見ていると、「スカートをお探しですか?」、「それ、タイトスカートですね」(←みりゃわかる)、「紺色は流行ってますよ」「私も持っているんです」(←それがなんだ?)・・・などなど。
「ただスカートを見ているだけ」を許してもらえないムードが。
ところが、GAPでは、そういう話しかけをほとんどしません。(少なくとも私が良く行く池袋のお店では、です)
じゃ、どこでコミュニケーションしているのか、と思ったら、レジのところなんです。
私の数人前の女性が、おそらく、お孫さんのお洋服と思われるものをたくさん買っていました。店員さんは、それを畳みながら、「男の子さんにも案外ピンクって似合うし、カッコいいんですよねぇ」などと、その女性のチョイスについて「気分よくなるコメント」をしながら、レジを進めていました。女性も思わず笑みが漏れ、「そうでしょ?そうでしょ?」などと応じている。
私の番。 私は、非常にカジュアルな服を3着(←おばバカ)。
別のレジの方がやはり、私にあれこれ話しかけてくる。「このTシャツは、重ね着してもいいですよぉ」などと。
・・・これ、コミュニケーションとしていい方法だなあ、と思うのですね。
商品を見ている最中に話しかけられても、まだ自分でもどうしようか迷っているので、会話がうまくかみ合わないことがある。(上記の例のように) でも、もう「これを買う」と決めた後のレジ時点であれば、「これ、カッコいいですよね」などと言われても、「自分のチョイスに対するコメント」なので応じやすい。気分もよい。
客としては、「いい洋服買っちゃったー」とるんるん(←昭和)なキモチで店を後にできる。
なるほど、上手な戦略な気がします。
会話はあくまでも「洋服」に限定されていることもポイントだと感じました。「お孫さんへのプレゼントですか?」などと言わないところが大事。
というのも、甥っ子が生まれたばかりの頃、妹に代わって、ある紅茶やさんで内祝いの手続きをしていたところ、店員さんが、「御嬢さんによろしく」と言ったことがあったのです。
「甥っ子の名前」をのしに書いてもらっていて、「御嬢さんによろしく」と言われた・・・ん? と数秒考え、「あ、孫の内祝いだと思われたのだ。」と気づき、心の中で「おいっ!」と突っ込んでしまいました。
・・・ あと何年洋服を買わせてもらえるでしょう? たのしみ、楽しみ。