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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「うちの組織のキーパーソンになりたいんです!」と目を輝かせて語ってくれた女性のお話

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長旅に出ており、更新が3日ぶり?4日ぶり?となりました。 出かける前にタイマー設定して、毎日更新する、という方法をとることもあるのですが、週末ばたばたしたままそれもできず・・・。ご無沙汰しておりました。

長旅(出張)は関西、中部方面でした。梅雨なのに、結局は傘を差さずに済み、適度に暖かく、適度にさわやかで。 基本的には「晴れ女」なのです。

ここのところ、「にっぽん全国OJTの旅」を展開中です。数週間前の話。ある企業のOJT担当者研修で何人かの新任OJT担当者の方とお話をしました。

OJT担当者には、「新入社員をはじめとする若手社員」の育成支援方法を伝授したり、現場で起こる課題を議論したり、といった研修を提供しているのですが、「若手の育成支援」とともに、「OJT担当者自身の成長目標も持つ」ことも視野に入れています。

あるOJT担当者がこんな風におっしゃったのはとても印象深く、感銘を受けました。

私、この組織でキーパーソンになりたいんです。協力会社さんとか多くの方と一緒に仕事をしていくときに影響を与える存在になりたいのです。そのためには、仕事の全体像を理解したり、背景とか目的とかビジョンとか今以上に深く理解しないと、他者に説明し、他者を動かすことはできないと思っています。また、大勢とともに働くということは、それぞれの個性も理解し、相手に合わせた説明方法や相手に合わせた対応が必須になるはず。そういうことを学ぶために、まず、今年は、1人の新入社員を育成するという”OJT担当者”の任務に頑張って取り組みます。」

にこにこと素敵な笑顔で、多少はにかむようにおっしゃる彼女。なんと志の高い方なのでしょう。

かなりお若く見えるので、ふと、
「素敵なビジョンですね。失礼ですけど、何年目でいらっしゃいますか?」
と尋ねてみれば、
「2年目です」とおっしゃいます。「ちょっと前まで私自身がOJTを受けていました」とも。

「うわー、2年目でそんなに高い志、大きなビジョンを持つってすごいことですね。ホントに素晴らしいし、感動してしまいました」とさらに言うと、

「いつかそうなりたい、と思っているなら、2年目からそう思っていて、そう行動していないと、なりたい自分に近づけないと思うので、実際にちゃんとできるかどうかわかりませんけど、そういう意識で過ごしていきたいです」

とも。

私が2年目の時、何を考えていただろう? ようやく「OSって何か」がわかって、「会社とは?仕事とは?」に慣れてきて、「ああ、バックアップやポットへのお湯汲み、教室清掃を新人と交代できるぜ!」という程度にしか思っていなかったような気がします。

よもや、「この組織でキーパーソンになりたい。大勢を動かす能力を身に着けるためには、今、目の前の新入社員1人ときちんと対峙していくことから始めよう」などと考えることなどありませんでした。

彼女には、もう一つ質問しました。
「では、OJT担当者も手を挙げたのですか?」
「いえ、上司から任命されて、それまで後輩指導なんて意識していませんでしたが、折角OJT担当になったので、だったら、自分でも目標を持とうと」。

!!! OJT担当者になったことは偶然の仕業だけれど、それを「受け身」でとらえるのではなく、自分なりに「意味づけ」をしているわけですね。

仕事や役割には、必ずしも「望んでなったわけではない」というものも含まれます。その時、その仕事や役割について「そうなっちゃったから」「しょーがない」と受け身でとらえていくのか、それとも、「だったら、こうしよう」と自分なりの”意味”や”意義”を定義してから取り組むのか、によって、人の成長はうんと異なるでしょうし、何よりも「楽しさ」が変わってくると思うのです。

それにしても、こういう先輩の指導を受けられる新入社員は、とてもシアワセですね。

Comment(1)

コメント

Yoichi HIZUKURI

>それにしても、こういう先輩の指導を受けられる新入社員は、とてもシアワセですね。

シアワセに感じてくれればいいのですが…。

考えようによっては「とっても鬱陶しい先輩」だと思われかねない、新入社員の思いに
応じて力を入れたり抜いたりできるといいな、でも2年目だと難しいかな…そんなことを
感じました。…というのが、おっさんの取り越し苦労だといいのですが。

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