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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

失敗しても意図は聴いたほうがいいんだろうなあ、というお話。

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甥っ子、間もなく「3歳」。男の子なので、やはり、電車好きですね。車も好きですね。

GWに会った際は、「はっしゃ、ーらい。はっしゃ、ーらい!」と連呼していました。

うん、きっと、日本全国探し回れば、「はっしゃ、ぽーらい」と合図する車掌さんの一人や二人いるに違いありません。

さて、以前、何かで読んだのですけれど、子どもを頭ごなしに叱っちゃいけないよ、という具体例として、こんな話が書いてありました。

3-4歳の女の子がダイニングテーブルにばばーっと牛乳をぶちまけてしまった。うわー、なんてことを!? と思って叱ったのだけれど、 この子には1歳未満の妹がいて、ベビチェアに座っているこの妹Babyちゃんのために、「お姉ちゃん」らしくミルクを運んできて上げていたのだった。お姉ちゃんらしくしよう、妹のために何かしようと幼心に思っての行動。でも、自分もまだ未熟なので、うまく運べず、ばばーっとこぼしてしまった。結果は失敗しているけれど、その意図や思いをきちんと汲んであげないといけませんね、というお話。

わかるなあ、これ。

子どもがすることにはそれなりの理由があって、でも、結果は失敗に終わることもまた多々あって、大人は結果を見て、「うわ、なんてことをしてくれたの!」と叱ってしまうかも知れないけれど、聞いてみれば、貢献したいという気持ちの表れだったりする。

これ、新人など若手育成の時でも通じる話かなあ、と思うのです。

たとえばよく聞く話として、「ミスを隠す」という例があります。

「トラぶっているはずなんだけど、いつまでも報告・相談に来ないんだよね」
「なんか、ごまかそうとしているみたいなんだよね」

と先輩は嘆く。いぶかしく思う。

けれど、当の新人にしてみたら、「ミスを隠ぺいしているつもり」はなく、「とにかく何とかしよう、自分の手で何とかせねば」と対応に奔走(翻弄?)しているうちに、ホウレンソウが後手後手になってしまう。

自分で対応できることには限りがあるため、結果的には、事態はさらに悪化し、上司や先輩に報告した時点では、「なんで、今頃、言うんだ! もっと早く報告、相談しなければダメじゃないか!」と叱られてしまう・・・。

後輩には後輩の考えがあって、決して、隠ぺいしたつもりもごまかそうとした意識もなくて、単に一生懸命やっているうちに、ホウレンソウが疎かになってしまった、というだけの話だったりもするのです。

こういう意識のずれというのは、いつでもどこでも起こりうることです。

では、どうすればよいのか。

まずは、ホウレンソウのルールのようなものを決めておくことも大事かも知れません。「こういうことが起こった時は、対処より先にホウレンソウ!」とか「○○の時点で、事態の成否にかかわらず、一度中間報告」といった具合に。

さらに、「私は、後輩から見て、”相談しづらい”相手になっていないかな?」という自問自答も必要です。

「あの先輩に報告に行くと、いつも怖い顔されるから、いやだなあ」
「相談ごとをすると、迷惑そうな表情で応じされるので、躊躇してしまうなあ」

と思わせる場面が続くと、それによって、だんだんとホウレンソウをしたくなくなるということもあり得ます。

自分は、はたして「ホウレンソウ」しやすい相手と思ってもらえているだろうか、という振り返りは上司や先輩のたちがの方は時々しなければならないんですよね。

その上で、報告や相談に来られたら、きちんと耳を傾け、相手の言い分を聴く。「ミルクをこぼした」という結果(事象)だけではなく、「妹に飲ませようと思って」という意図や想いも確認する。

理解すべき点は理解し、承認できる部分は承認し、その上で、事態の収束だったり、今後の対応だったりを検討すればよいのだと思います。

素敵な上司だな、と思った例を最後に。

「失敗とかミスとかまずい事態は言いづらいもの。それでも、きちんと報告や相談をしてくれた部下には、まず、こう言うのです。 ”言いにくいことをちゃんと言ってくれて、ありがとう”と。そうすると、ほっとしたような顔をします。 もちろん、反省は当人にさせますけれど、でも、事態を把握し、対処法を考えるのはボクの役割だし・・・」

”言いにくいことを言ってくれてありがとう”。 

この一言はぐっと来ます。

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