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映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』を観て、「声と話し方」に想いを馳せる

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先日、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』を観てきました。 これからご覧になる方も多いと思うので、あまりネタバレしない程度に、ちょっと感想を。

まずは、メリル・ストリープのなりきりぶりがすごい! 時々、本物の映像が混ざるのですが、どっちがどっちだかわからないくらいに、そっくりなのです。

そして、ネイティブの方が聞いたら、「変なブリティッシュ・イングリッシュ」なのかも知れませんが(大阪人ではない俳優が話す大阪弁が、大阪出身の方には、気持ち悪いのと同じように)、でも、なんだか「ブリティッシュ・イングリッシュ」のくぐもった感じがよく出ていました。

映画自体は、あれよあれよと首相になってしまったので、途中で何があったのか今一つつかめなかったのですが、印象的だったのが、「首相を狙うと決めた時、イメージを変えるコンサルティングを受ける」といったシーン。

服装、髪型・・・。まあ、これはよくある話。

そして、話し方。

「あなたようにきんきんとガナり立てるしゃべり方はダメ。もっと低い声で落ち着いて話すように」ということで、何度も訓練を受けるのです。

これで思い出したのが、友人の話。

彼女はかつて「世界を股にかけて」仕事をしていました。 で、ロンドンだかNYだかで仕事をする上でのコーチングを受けるよう言われたそうなんですね。(英語はネイティブです)

しゃべってみて、と言われ、何かをスピーチしたら、コーチが

”So cute! So weet!”と言ったとか。

これ、日本ではもしかすると「褒め言葉」に該当するかも知れませんが、欧米(欧だか米だか忘れましたが)では、「その話し方はNGよ」と言われたのです。

彼女は、普段からさほど「かわいらしく話す」タイプではなく、とてもマチュアな女性です。(高校生の時からの友達なのですが、高校時代からずっとマチュアなたたずまいで、話し方だって落ち着いている。)

けれど、欧米のコーチに「かわいいし、スイートな感じね」と注意されたというわけです。

もちろん、もともとの声の質として、高い、細いなどあると思いますが、職場で”cute”である必要も”sweet”である必要もないわけですし、できる範囲での自分の声のコントロールって大事だなあと思ったのです。

それは、別に「男性と伍して働くためには」といった肩に力を入れたものではなくて、男女問わず「普通に穏やかに落ち着いた口調で話せばいいよね」という風に応用が利くんじゃないかしら。

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