オルタナティブ・ブログ > 田中淳子の”大人の学び”支援隊! >

人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

父ちゃん・母ちゃんの働く姿。

»

今年は輪番休業だけではなく、在宅勤務の話もよく耳にします。

先日、SEの方がこんな会話を交わしていました。

A「うちがさー、在宅勤務になったら、ちょっと嫌だなー」
B「そうだよなあ。家族がいるところで仕事したくないよなあ」

私「それって、集中できない、ってことですか?」

A「いや、そうじゃなくて、子供に仕事している顔、姿、見せたくない」
B「そうそう、”鶴の恩返し”みたいになっちゃうよ」

私「えーっ!? お父さんが仕事しているから、このドアを開けてはダメだよ、という感じですか?」

B「そうですよ。絶対に見せたくないし、見られたくない」

私「子供を職場に招く”お父さん/お母さんのお仕事を見学しよう♪”イベントを催す企業もあるじゃないですか。あれもいやですか?」

A「ぜーったいにいやだ。上司と話している姿なんて、見られたら悶絶する」

・・・・・

へぇ、そうなんだ、意外。意外。

「お父さん/お母さんの職場」「お父さん/お母さんの仕事している姿」って子供に見られたくない人もいるんだあ。

子供に職場を見せる、仕事しているところを見せるって、いいことだと思うのだけれど。

子供にしたら、普段、Tシャツ短パンでごろごろして、土日なんて朝からずーっと寝転がって甲子園なんか見て、たまに、お尻もち上げて、”ぶっ”とおならして、夕方早くからもうビールなんか飲んじゃって・・・そのうち、ソファーでうたたねして、お母さんに叱られて・・というようなお父さん(※注:ステレオタイプ的ですが、モデルはわが父の現役時代です)が、平日日中、しゃきっと仕事をしている場面を見るなんて、とても刺激的ではないかと思うのだけれども。

自分たちがご飯食べるお金は、お父さん/お母さんが持ち帰ってきてくれるのだ、と知るチャンスでもあるような。

私の父は、勤務医で、総合病院に勤めていました。

今は、セキュリティやら何やらの関係でそんなことできないかも知れませんが、子供のころはよく職場に行ってました。医局にちょこんと入って座らせてもらったり。30年以上も前の話。

自分もその病院のいくつかの科にかかっていたので、待合室で待っていると、目の前で白衣を着た父が通り過ぎていったり。

その時の父は、とても近づけるような雰囲気ではなく、威厳があって堂々としていて、家で”ぶっ”とおならしているような人とはまるで別人で、「すごっ」と思うようなたたずまいでした。

家では、ぐーたら何もしない父でしたが、それでも、夜中に病院から患者さんの容体のことで連絡があると、1時でも2時でもタクシーを呼んで、町田から横浜まで駆けつけたことも何度もありました。

そういう「仕事をする顔」を見ていたというのは、今となってはとてもありがたいことだと感じています。

冒頭のSEの方たちも、「鶴の恩返し」なんて言ってないで、子供たちに働くおやじのおやじの姿、堂々と見せてみたらいいのになあ・・・。

子供は、そういうシーン、案外いつまでも忘れないものだと思いますよ。

Comment(4)

コメント

がると申します。

ん…「自分の背中を子供に見せられない」というのも、なんだかちょっと「寂しい話だなぁ」と思いました(苦笑
仕事って、もうちょっと、胸を張って背中を見せてすすめていくものだ、と思っているので(苦笑

TanakaJunko

がるさん:こんにちは。たぶん、「照れくさくて」そう言っていただけだと思いますよ。鶴の恩返し・・・なんだけれど、いざ子供が来たら、お父さん自ら扉を開けて、見せちゃうのではないかと^^;)

あとり

現在、自分の子供はいませんが、
自分や上司の仕事をしている姿を子供の視点から見た場合どう思うかなと考えると、
「PC叩いてるだけにしか見えない」とか
「何が仕事なのか大変なのかわからない」とか
「勉強より楽そう」とか思われそうだなぁと…。
オフィスの中でさえ、他の人がどんな仕事をしているか、わかり難いことが多々ありますから。

P1NGA0RI

私の父は郵便局の局長でした。だから郵便局へ行けば父がいて、奥の方の机でワープロ売ったり電卓叩いたりしているのを見て、おおっ!と思った記憶があります。
今、自分の息子が会社へ来ることはありませんが、夜中に目を覚ましてわたしが仕事をしていると、同じように絵本を広げてソファで読み始めます。そのままソファで寝込んでしまうのですが。その姿、どう映っているか分からないですが、近い将来道をはずれそうになったときに思い出してふみとどまってくれるといいなぁと思います。

コメントを投稿する